今回のL5Yは、本日の彦根公演で無事オーラスを迎え、
大変素晴らしかったとのこと。
地方公演にまで足を運ぶ余裕はなかったので、
自分の眼で確認できず残念だったけれど、
無事終了して良かった良かった。
皆さんお疲れさまでした。
終了してしまったのに今さらだけれど、
まだ書き尽せないので、今しばらく記憶を掘り起こしてゆきたい。
映像が残るかどうか分らないこの舞台を思い出すよすがとして、
ディティールを記録することには、それなりの意義があると思うから。
それにしても再々演公演があって、本当に良かった。
2005年の初演に感動しながらも感じた疑問や不満は、
2007年の再演でほぼ払拭されて満足し、
昨年、2010年の再々演が発表された時には、
もう良いんじゃないの。何故また?との気持ちもあったものの、
観てみれば、さらに深みと華やかさが増した素晴らしい舞台に大満足。
ヘドウィグの再々演の時と同じく、常に以前の出来を軽々と越えて、
圧倒的な魅力を見せる耕史くんの力量と、スズカツさんの信念に改めて感服。
今回の素晴らしさは色々あったが、衣装デザインの力も大きい。
二人ともまったく着替えなしで着たきり雀だった初演は、
5年の時の経緯も分らず、あまりに気の毒だった。
再演時はさすがに着替えもあり、キャシーも髪をちょっと留めたりして、
少し変化があって良かったけれど、今回のお召替えは本当に素敵!
ことにキャシーの服は細やかなチェンジで感心した。
・黒紺のコート
冒頭、「Still Hurting」での彼女は大人っぽい濃い黒紺のコートにヒールの靴。
確かに楽屋ガウンに見えなくもないデザイン。
別れの深い悲しみに沈んでいる彼女の心情に似つかわしい。
打ち沈んだままの彼女は、次のジェイミーナンバー「Shiksa Goddess」の途中、
♪”刺青だって いいじゃないか”のあたりで退出。
・赤ワンピース
♪”I'd say ヘイ ヘイ 君こそ 待ちわびた女神さ”
の”女神”のあたりで、赤いワンピース姿で下手から再登場。
下手側の窓に寄って、彼女自身が待ちわびているようなしぐさの後、
通り過ぎて上手に去り、「See I'm smiling」で改めて上手から出てくる。
♪”この服 ちょっと派手でしょう 実は衣装なの”
という歌詞だけれど、じゅうぶんシック且つ可愛いワンピース。
衣装デザイナーによれば”『ウエストサイドストーリー』でマリアが
着用している最後の衣装のイメージ”とのこと。
とても綺麗な赤で、衿ぐりや肩にかぶせた部分、裾回りなどが、
薄く透けているのも素敵で、動きにつれ揺れるラインも綺麗。
次の「Moving too fast」の合間の一人芝居で
マイクに電話している時も、引き続きこの衣装。
洗練されてはいるけれど、少女っぽいイメージもある。
・赤ワンピースアレンジ(+エプロン)
「I'm a part of that」では、恒例の箒ダンスに合せてか、
細かい赤白チェックのエプロンを上に着用。
ワンピースと同じくらいの丈で、さらに可愛い。
・赤ワンピースアレンジ(-袖+ストール)
ジェイミーの見せどころ「The Schmuel Song」の最後のあたり、
下手から出てくる時には、今までの長袖は取り去られ、腕を出している。
エプロンを取って下手奥に置かれた乱れ籠に入れ、
衣装掛けから白のストールを取って羽織り、下手のテーブルへ。
曲が終わってジェイミーが引っ込んだあと、
その格好で楽しげに「A Summer in Ohio」を歌う。
確かに夏には袖なしのほうが似つかわしいだろうし、
白のストールは同室者のペットのヘビになったり、
ライオン使いのムチになったり、身振り手振りを強調するにも大活躍。
♪”耐えて来たわ ずっと 地獄のドサ回りも”
のところ、ちょっとフレンチカンカンふうの裾と足さばきも綺麗。
・白のミニワンピース
「The Next 10 Minutes」では最初にまずジェイミーが白一色で登場し、
そのあと彼女が上手から白のワンピースで登場したときには感激した!
ミニ丈ながら、これはまぎれもなくウェディングドレスのイメージ!
白のニット帽もウェディングのヘッドドレスに見える。
フレンチスリーブで綺麗にむき出しになった腕。手には白の網手袋まで。
ああやっと二人の結婚がビジュアル化された、と感慨にひたった。
ワンピースの裾のフリルは二段重ねで、斜めカットが新鮮。
それにしても村川キャシー、すんなりと綺麗な脚線美。
・白ワンピースアレンジ(+ヘアバンド+プリントレングス+レッグウオーマー)
ジェイミーナンバー「A Miracle would happen」の途中で、
♪”わ〜〜っ!!キャシー!”
と浮気性のジェイミーがキャシーの登場に驚愕するところでは、
すでに次の「Audition Sequence」にそなえ、オーディション曲の稽古にいそしむ姿。
その直前のロマンティックなウェディング姿とはまるで違うイメージなので、
一瞬分らなかったけれど、あら、よく見ればさっきと同じ白ミニドレス。
頭にはいかにもお稽古中を思わせる赤のヘアバンド、
ワンピースの下にはカラフルなプリントレングスと、
足元には赤のレッグウォーマーまで付けているので見違えてしまった。
アレンジでこんなに感じが変わるものなんですね。
この格好のまま「Audition Sequence」に入り、オーディションに臨む。
・白タンクトップ、ジャージパンツ、赤黒チェックシャツ
「Audition Sequence」の曲はまだ続いているけれど、
オーディションに落ちたあといったん引っ込み、
その間ジェイミーの電話場面(エリスの事務所から)。
その終わりあたりに、いらいらした様子で上手から再登場する時には、
もう服を着替え、髪もおだんごにまとめ上げている。
でもその前の衣装の白、赤の色合いと合せているので、
このチェンジはあまり違和感がなくてスムーズになじんでいる。
白のタンクトップ(脇に編み上げひもあり)とグレーのジャージパンツ。
腰に巻いた赤地に黒のチェックシャツ。
これはジェイミーが冒頭の「Shiksa Goddess」から
「The Schmuel Song」まで着てたものと同じだよね?と言ったら、
Kさん曰く「二人がもう同棲を始めてるってことなんじゃないの」。
あ、なるほど!それで彼の服を羽織ったりしてるのか、と納得。
ジェイミーナンバー「If I didn't believe in you」の間に、
腰に巻いていたチェックシャツに袖を通し、
あとはチェストに後ろ向きに座ったまま、顔を見せない。
ジェイミーが”頼んでるんだ!”と叫んで下手に去ったあと、
満面の笑みで振り向き、「I can do better than that」を歌って
下手に引っ込む。
・水色スウェット、幅広パンツ
哀切なジェイミーナンバー「Nobody needs to know」の間は出番はなく、
いよいよ最後のナンバー「Goodbye until tomorrow」では、
水色のスウェットに、髪はポニーテール。服に合せたような水色リボン。
ボトムはてろんとした生地で金色っぽい色の、脇にラインが入った幅広パンツ。
年代としては一番若いキャシーの、これは部屋着なのだろうか。
若干野暮ったい気もするのだけど、キャシーはもともと田舎娘で、
だんだんと洗練されていったのだろうから、別におかしくはないのかも。
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