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2010年03月30日23:56

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英語の歌詞と作家ジェイミー

再々演の『ラスト・ファイヴ・イヤーズ』まであとわずか!
他にも楽しみにしているもの、関心のあるものはあるけれど、
生の舞台に触れる喜びは何にも代え難い。
通勤時に東急文化村の脇をいつも通るおかげで、
3月に入ってから、東急本店地下への階段の上にポスターが登場し、
徐々に外にも中にも貼られてゆくのをどきどきしながら見てきた。
今日の帰りには、シアターコクーン前に並んだポスターを舐めるように眺めつつ、
ぐるりと一回りしてしまった。ああ明後日が待ち遠しい。

つい最近チケットスペースで公開された稽古風景で、
二人の歌う様子のあれこれが流れていたのにはわくわくした。
今回も歌詞は少し変化しているらしい。
http://www.ints.co.jp/last5years/index.htm

ジェイミーの印象的なナンバー(6曲目)『The Schmuel song』の中で、
初演、再演では”♪戻せ〜 わしを〜 あの頃に〜”となっていた箇所が、
一部、オリジナルの英語に戻っていたのだ。
ここは英語では”♪Take me back! Take me back
all forty-one years!"と歌われているのだけれど、
この映像では”♪戻せ〜 Take me back〜あの頃に”と歌っていて、
日本語と英語交互になっている。

もともと英語の歌は、もとの言語で歌われる方が素敵だと思う。
バラードならまだしも、リズミカルなメロディーに日本語をのせていくのは、
やはり無理があるなあと感じることが多いから。
なんというか、べたっと平板に聞えてしまう。

初演の時、8曲目の『The next ten minutes』で
"♪僕と過ごそう 次の10分 次の10分 "となっていたのもいささか苦しく、
再演でここがオリジナル通り
"♪For the nest ten minutes? For the next ten minutes"
となっているのにほっとしたし、
舞台2曲目『Shiksa Goddess』の歌い始めだって、
初演の"♪祟りがあるぜ"より、
再演の"♪I'm breaking my mother's heart"のほうが断然かっこいい。
ヘドウィグのように全部英語で通すのはむつかしいだろうけれど、
サビの部分や一部だけでも、英語で歌われるのはとても嬉しい。

オリジナル盤のCDを購入したのは、考えてみればちょうど5年前。
http://www.amazon.co.jp/Last-Five-Years-Original-Off-Broadway/dp/B000065CXP
2005年7月に耕史くんがこの作品をやることを知ってからすぐ注文し、
すごく素敵な曲ばかりでいっぺんに大好きになって、
彼の舞台を観る前にすっかり英語ヴァージョンを覚えこんでしまったから、
自分で口ずさむ時も、ついつい英語で歌ってしまう。
日本語訳だとどうしても訳しきれず情報が抜け落ちてしまうから、
オリジナルで何と言っているかは常に頭に入れておきたい。

9曲目の『A miracle would happen』はキャシーとジェイミーが交互に歌うが、
帰りを急ぐジェイミーの"♪心だけ駆け出す 早く終われ この電話"のところ、
オリジナルでは"♪If fuckin' Random House stops calling"となっていて、
電話しているのはランダムハウス出版社らしい。

ランダムハウスと言えば、人気作家の作品を次々と世に送り出した大手。
その創設者であるベネット・サーフの自伝『ランダム・ハウス物語』
(原題は『At Random』)を昔読んだのを思い出し、読み返したけれど、
一番印象的だったのは天才作家トルーマン・カポーティのエピソード。
「彼は十八歳ぐらいにしか見えなかった。
とてもほがらかで楽しそうに見え、しかも自信満々だった。(中略)
すでに人を抵抗できないようにしてしまう不思議な魅力を発揮していた彼は、
まもなく社交界の寵児となる」というようなくだりを読むと、
ジェイミーもこんなふうに魅力あふれる天才作家だったのかな、などと思う。

『Rabbit, Run(走れウサギ)』のジョン・アップダイクが
雑誌「ニューヨーカー」に良い書評を書いてくれるなんてすごいことだ。
ジェイミーがどんな小説を書いたのか、読んでみたくなる。
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