金春湯

先日虎ノ門のイイノホールで試写会を見た後、
新橋方面まで足を伸ばして、銀座８丁目の金春湯へ行ってみた。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/konparu/

ここは銀座に残る貴重な銭湯として有名だし、
故・杉浦日向子さんの銭湯めぐりの記「入浴の女王」でも
一番初めに登場しているところだから、一度入ってみたかったのだ。

新橋側から金春通りを行くと、左手に青に白抜きの看板。
がらっと入るともうおなじみの銭湯の世界。
入り口はフロント式ではなく、昔ながらの番台。
番台向かい側の神棚が目を引く。
日向子さんのレポによればその中には
日枝神社と三峰神社がまつられてるとか。

こじんまりしていてなごみやすい感じ。
浴槽うしろの壁には綺麗な鯉のタイル画。
中央の男湯との境界の壁には桜、紫陽花、紅葉など
春夏秋冬の花鳥が描かれて風情がある。
お孫さんをつれたおばあちゃまなど、
中は和気藹々とにぎやかだった。
あがって着替えながら見ると、
落語のポスターなど貼ってあるのも土地柄。
神楽坂の第三玉の湯などは、
綺麗どころの芸者さんカレンダーがかかってたっけ。

気持ちよく出て駅まで歩いていると、
あたりはちょうど濃厚な香水の香を漂わせた方々が、
これから夜のご出勤。
そんななかすっぴんで石鹸とシャンプーの匂いの私が混じっている。
知らない世界を探検してるみたいで不思議な感じだった。