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2018年12月09日11:18

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11月に観たもの

芸術の秋だけに、11月は展覧会やイベントが目白押し。
お天気にも恵まれてあちこち出かけ、
見ごたえあるものをたくさん見られて幸せだった。

『贋作 桜の森の満開の下』は、初演を見た時から魂を奪われた作品で、
やはり観た後は頭の中がそれ一色になり、野田さんの脚本を読み返し、
さらに坂口安吾全集も借りて来て『飛騨の顔』なども初めて読んだ。
そして『ボヘミアン・ラプソディ』を観てからは、
頭の中でクイーンが鳴り続けている。
音楽と言うのは、その時代の空気、雰囲気を
まるごと思い出させる力があるなぁ。
クイーンのLPレコードを貸してくれた
高校時代のおとなしそうな友人の顔も、
何十年ぶりかでまざまざと思い出した。

<映画>
・女と男の観覧車(早稲田松竹)11月3日
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2018/wonder_kanransya.html#wonderwheel
1950年代のコニーアイランドが舞台とのことで、『メンフィス』的興味で観た。
まああんまり関係なかったけれど、古典的に安心して観られる感じ。
ケイト・ウィンスレットがすっかりトウのたった年増役として存在感あり。

・ワンダーストラック(早稲田松竹)11月3日
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2018/wonder_kanransya.html#wonderwheel
過去と現在の重ね合わせがわざとらしく思えて、余り好みじゃなかった。

・君の名前で僕を呼んで (早稲田松竹)11月11日
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/nowshowing.html 
http://cmbyn-movie.jp/ 
久々にこういう文学的作品を見られて満足。
主役も相手役もとても綺麗で魅力的。
特にラストの繊細極まる微妙な表情は素晴らしい。

・彼の見つめる先に(早稲田松竹)11月11日
http://www.mitsumeru-movie.com/
この作品の情報は何もないまま観たのだが、自然体でとても好感が持てた。
あの盲目のしぐさが演技だなんてすごい!
彼を囲む二人もチャーミングで、気持ち良い作品。

・ボヘミアン・ラプソディー  11月21日
http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/
15歳くらいでクイーンを知ったリアルタイム世代として、
絶対観なければと思っていた作品。
期待通り素晴らしかった。何よりテンポよく勢いがある。
フレディがそっくりじゃなくても、
史実とズレがあってもそんなのかまわない。
あの熱い時代を蘇らせてくれてありがとう。

<ステージ>
・贋作 桜の森の満開の下  11月17日
https://www.nodamap.com/sakuranomori/
キャストは皆上手いし、アンサンブルのうねるような動きも、
演出もシャープで素晴らしい。
それでも私の中では初演を超えられないのだ。あの時の舞台は永遠。

・「Lost Memory Theatre」 <The Concert> 
(神奈川芸術劇場) 11月23日
http://www.kaat.jp/d/LMTconcert
なつかしい、あの不思議な世界が、同じステージに立ち上がって来るような感覚。
幕間後の2セット目は、始まりの曲、ラストの曲があの時の舞台と同じで、
なおさら頭の中でダンサーや俳優の動きが再現されていた。
つい先頃亡くなられた江波杏子さんの舞台映像が流されたのは不意打ち。
ああ、本当に二度とあのメンバーでは見られないのだと、涙ぐみそうになった。

・南総里見八犬伝の話が(ちょっとだけ)したい
 (gallery & Cafe絵空箱) 11月24日
http://kisha4.web.fc2.com/enmoku2/1811.html
息子夫婦が参加しているキシャ作品の「したい」シリーズも三回目。
(個人的には「雨月物語」が一番好き)
長大な作品だけに今回は最後までまとめきれず途中まで。
でもいつもながらまとめ方の要領が良いし、照明など見せ方も効果的。
続きも楽しみ。古典はいつまでも宝だから。

<展覧会>
・大名家の能装束と能面(松濤美術館)11月2日
http://www.shoto-museum.jp/exhibitions/180hayashibara/
入るとまずお能の舞台映像がロビーで流されているのが良かった。
お囃子の音が聞こえると、ぴんと背筋が伸びる。
岡山の林原美術館のコレクションから。逸品揃い。
衣装の意匠は新鮮で古びない。
面も素晴らしく、敦盛に使われる「十六」と呼ばれる面に見入った。

・京都・醍醐寺 真言密教の宇宙(サントリー美術館)11月4日
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_4/display.html

・色彩の写真家家(たびびと) 前田真三 
(フジフイルム スクエア)11月4日
http://fujifilmsquare.jp/detail/18110104.html
http://fujifilmsquare.jp/photosalon/tokyo/minigallery/18110903.html

・深瀬昌久写真展「総天然色的遊戯」 (フジフイルム スクエア)11月4日
http://fujifilmsquare.jp/detail/1810260123.html

・東山魁夷展(国立新美術館)11月10日
http://kaii2018.exhn.jp/
この大きさはなんというか、絵と呼ぶレベルを超えていて、
ほとんど世界そのもの。祈りのようなもの。
唐招提寺の間取り通りに設置された障壁画は素晴らしかった。

・横山崋山(東京ステーションギャラリー)11月10日
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201809_kazan.html
これまで名を知らなかったけれど、本当に達者な筆。
祇園祭りの山鉾巡行の記録絵巻は、
色鮮やかに克明に描かれて見ごたえあった。

・和装モダン(東京家政大学博物館) 11月17日
https://www.tokyo-kasei.ac.jp/hakubutu/tabid/3060/index.php
会期最後にようやく観られたけれど、素敵なものばかり!
さすがお裁縫から始まった学校だけのことはありますね。
昭和14年に満州で式をあげたという卒業生の方の、
黒地の婚礼衣装の華やかさと品格に圧倒された。

・海を渡ったニッポンの家具−豪華絢爛仰天手仕事− 11月18日
http://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g-1806/
箱根の寄せ細工、京都の青貝細工、横浜の芝山漆器、仙台箪笥など、
神業のような細工の家具が目白押し。
ミニチュアの異世界に惹き込まれそうでくらくらする。

・戦後横浜に生きる 奥村泰宏・常盤とよ子写真展 
(横浜都市発展記念館) 11月23日
http://www.tohatsu.city.yokohama.jp/feature.html
こういう写真を見ると、その迫力に打たれる。
常盤とよ子氏の撮影したお六さんの醸し出す存在感の強さ。
もはや人間界を超えたものに見える。
久々に映画『横浜メリー』を思い出した。

・東西数寄者の審美眼 五島美術館  11月25日
https://www.gotoh-museum.or.jp/exhibition/open.html
招待券をいただいたので、初めて足を運んだ五島美術館。
今回は東急創設者の五島氏と阪急創設者の小林氏のコレクション対比。
それぞれ好みの個性があらわれていて面白かったけれど、
傾斜に沿ったお庭が広大で素晴らしかった。
根津美術館や静嘉堂文庫などと似た雰囲気ですね。

<イベント>
・滋賀トーク『シンクロのシティ』公開収録 ここ滋賀一周年記念イベント
(ベルサール東京日本橋) 11月3日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001513.000004829.html
耕史くんと滋賀県知事・三日月氏のトークが、
かなり間近に観られて良かった。
主に『真田丸』で演じた石田三成公のことだったが、
映画『刀剣乱舞』で演じる織田信長公のことも少し話に出た。

・ゆうど古衣市 11月22日〜12月1日
http://blog.yu-do.noor.jp/?eid=1613811

・ひごあかり 秋の紅葉ライトアップ(肥後細川庭園) 11月24日
https://www.city.bunkyo.lg.jp/bosai/midori/kouen-topic/higoakari.html

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