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2014年08月22日15:15

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「プロミスト・ランド」〜社会派ここにあり

主演マット・デイモン&監督ガス・ヴァン・サント。ロビン・ウイリアムスの好演に思いをはせてしまう「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」以来のタッグだそうな。エネルギー会社のエリート社員が過疎化した田舎町にやってくる。地下に眠るシュールガスの採掘権買収、それにともなう町の財政健全化を図るも、反対する科学教師や環境活動家らに行く手を阻まれ…。

マジメな役柄に向きあうマット・デイモンほど誠実を感じるものはなく、しだいに心が揺れ動くエリート社員を好演。マニッシュな仕事の相棒(フランシス・マクドーマンド)や、いかにもな嫌味を発揮する環境活動家(ジョン・クラシンスキー)等、脇を固める俳優も魅力的。そして酒場・口ゲンカそしてカラオケの3点セットはいまや米田舎町を舞台とする作品の大定番、ここでも健在でした。

エネルギー問題と自然破壊、破綻寸前の地方自治体財政といういまのアメリカが直面する社会問題(つい2日ほど前、シュールガス開発によって農民たちのあいだに新たな貧富の差が発生しているという新聞記事を読んだところです)は、そのままそっくり日本の現状にもあてはまるもの。このあたりは農民あるいは地主たちの吐くセリフひとつひとつが実に重く感じられたのでした。

終盤にはけっこうなスケールのどんでん返しが待っています。そしてラストの結論づけには意見が分かれるところだと思います。まあガス・ヴァン・サント作品だけにそのあたりは“アメリカの良心”というおなじみの表現で片づけられるのかもしれません。この監督、次回は日本ロケありのマシュー・マコノヒーと渡辺謙の共演というなんとも魅力的な作品、楽しみですね。
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