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2010年12月18日01:16

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『Godspell』の中の哲学者たち

サントラ盤は早くから購入してかなり聴き込んでいたものの、
輸入盤には歌詞カードが付いていない。
歌詞をちゃんと知るためにスコアを購入しておいたほうが良いだろうな、
とは思っていたのだが、全部が載っているやつはちとお高いので、
二の足踏んでいるうちに、Kさんはさっさとamazonで購入していた。
『Godspell: Vocal Score』
http://www.amazon.co.jp/Godspell-Vocal-Score-Stephen-Schwartz/dp/0881884707/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=english-books&qid=1282370827&sr=8-1

私の方は、検索して出て来たこちらの頁から歌詞を引いてきた。
ズルして申し訳ない。
http://rockhay.tripod.com/godspell/
http://www.stlyrics.com/g/godspell.htm
http://www.allthelyrics.com/lyrics/godspell_soundtrack/beautiful_city-lyrics-224117.html

こつこつ訳していたKさんから「初っ端からすごいよ!」と聞いていた通り、
冒頭のプロローグ〜『Tower of Babble』の畳みかけるような輪唱はすごい。
何しろ歌っているのは、名だたる哲学者、芸術家、思想家たちなのだ。
順に、

・Socrates
・Thomas Aquinas
・Martin Luther
・DaVinci
・Gibbon
・Frederic Nietzsche
・Jean Paul Sartre
・Buckminster Fuller

というお歴々。
各自がそれぞれの立場で神への不信や自分の思想を述べている。
ソクラテスやダ・ヴィンチやサルトルはさておき、
あまり詳しくないお名前もあったので、調べてまとめてみた。

・Socrates(ソクラテス)
紀元前469年頃 - 紀元前399年4月27日)
古代ギリシア、アテネの哲学者。
「知っていることと知らないこと」「知り得ることと知り得ないこと」
の境界を巡る「無知の知」探究で知られるが、
無知とされた人々から憎まれ、死刑に処せられる(毒杯)。

・Thomas Aquinas(トマス・アクィナス)
(1225年頃 - 1274年3月7日)
中世イタリアの神学者、スコラ哲学者。
『神学大全』の著書で知られる。
キリスト教思想とアリストテレスを中心とした哲学を統合した
総合的な体系を構築した。

・Martin Luther(マルティン・ルター)
(、1483年11月10日-1546年2月18日)は、
ドイツ(当時は神聖ローマ帝国)の宗教改革者、神学者。
プロテスタントの祖。聖書のドイツ語翻訳者。
元修道女と結婚したことで、教職者・牧師の結婚という
伝統をつくったことでも知られる。
一方で、ユダヤ人をキリストを迫害した民とみなし、激しい憎悪を抱いていた。
その反ユダヤ主義的な声明は、
その後ナチスのユダヤ人迫害の宣伝材料として使用された。

・Leonardo da Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
(1452年4月15日 - 1519年5月2日)
イタリアの画家、彫刻家、科学者。
『最後の晩餐』や『モナ・リザ』などの精巧な絵画、彫刻により、
イタリアのルネサンス期を代表する芸術家であるだけでなく、
建築、土木、工学など多くの分野に通じた万能の天才。

・Edward Gibbon(エドワード・ギボン)
(1737年5月8日[1] - 1794年1月16日)
イギリスの歴史家。『ローマ帝国衰亡史』の著者。

・Friedrich Wilhelm Nietzsche(フリードリッヒ・ニーチェ)
(1844年10月15日 - 1900年8月25日)
ドイツの哲学者・古典文献学者。
神、真理、理性、価値、権力、自我などの既存の概念を
逆説とも思える強靭な論理で解釈しなおし、
悲劇的認識、デカダンス、ニヒリズム、ルサンチマン、超人、永劫回帰、
力への意志などの独自の概念によって新たな思想を生みだし、
実存主義の先駆者と言われるが、最後は精神崩壊のまま亡くなった。

・Jean-Paul Sartre(ジャン=ポール・サルトル)
(1905年6月21日 - 1980年4月15日)
フランスの哲学者、小説家、劇作家、評論家。
今まさに生きている自分自身の存在である実存を中心とする<実存主義>者。
特に彼の実存主義は無神論的実存主義と呼ばれ、
「実存は本質に先立つ」「人間は自由という刑に処せられている」と唱えている。

・Richard Buckminster Fuller(リチャード・バックミンスター・フラー)
(1895年7月12日 - 1983年7月1日)
アメリカの思想家、デザイナー、構造家、建築家、発明家、詩人。
生涯を通して、人類の生存を持続可能なものとするための方法を探り続け、
デザイン・建築の分野でジオデシック・ドーム(フラードーム)や
ダイマクション地図、住宅のプロトタイプであるダイマクション・ハウスなど
数多くのものを発明。
「富」とは貨幣ではなく、”人間の生命を維持・保護・成長させるもの”としていた。  

さらに、他の歌を歌っているのも、スコアの指定によれば、
それら哲学者や思想家たち。

・Prepare ye
[JOHN THE BAPTIST AND CHORUS]
・Save the people
[JESUS]
・Day by day
[FREDRIC NIETZSCHE]
・Learn Your Lessons Well
[SOCRATES]
・Bless the Lord
[MARTIN LUTHER]
・All For the Best
[JESUS]
[JUDAS]
・All Good Gifts
[DA VINCI]
・Light of the World
[BUCKMINSTER FULLER AND CHORUS]
・Turn Back, O Man
[GIBBON]
[JESUS]
・Alas For You
[JESUS]
・By My Side
[JEAN PAUL SARTRE]
[SOCRATES AND JEAN PAUL SARTRE]
[JUDAS (Matt. 26:14-16)](spoken)
・We Beseech Thee
[THOMAS AQUINAS]
・On the Willows
・Finale
[JESUS]
・Beautiful city

耕平くんが神への感謝を素直に歌う
『All Good Gifts』はダ・ヴィンチの歌だった。
天辺さんがカッコイイ『Light of the World』は、
バックミンスター・フラー。
明星さんが色っぽく歌い踊る『Turn Back, O Man』はギボンの歌。
眞美さんが力強く歌い上げる『Bless the Lord』はマルティン・ルター。
夏希さんがしっとりと語りかけ、みやさんが唱和する『By My Side』が、
サルトルとソクラテスの歌だったとは。

きっと原詩にはそれぞれの思想が関係しているのだと思う。
もちろん、そんなこと知らなくても歌は素晴らしいけれど、
遅ればせながら私も原詩を読んで把握しておきたい。
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