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日記一覧

 第一期完!半年寝て待て第二期!っという感じの怒涛の展開めじろ押しな第五巻。次に再登場したときには誰かしら仮面キャラになってそう。力をつけてきた仲間たちと、心ならずも戦うハメになる展開は燃えるけど、せっかくここまで立て直してきた組織がまたリ

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 題名に釣られて久々に発売日に購入したものの、別に異世界転生ものだったりはしませんでした(当たり前だ)。絵画、オペラ、第二次大戦中のナチ高官暗殺事件を、いつもの(?)中年離婚の危機や「地下」世界の現実浸食と絡めて描く…実にいつもの村上春樹ワール

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 南米文学に数ある「独裁者」小説の中でもマルケス『族長の秋』と並び称される作品。本書でほぼ一人称的主人公も務める架空国家の「第一執政官」は、好色強欲冷酷と独裁者の一典型ではあるが、『族長の秋』のような神話性は欠く。むしろ対岸のヨーロッパで起

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 平田オリザ「幕が上がる」でも言及されていた、北村想版「銀河鉄道の夜」。オリジナルを大きく変えることなく、情景描写を台詞に落とし込むなど、巧みに戯曲化されている。気圏や素粒子など科学用語でテキストを肉付けしているのも良い。それになにより、物

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[観劇]あくまでも春
2017年02月19日23:42

 メイシアター×大阪大学共同事業。横山拓也作。40歳の劇作家が高校時代3年間を振り返る…って、時代も場所(北摂公立高校)も自分とドンピシャリすぎて、これはとても客観的に評価とかできそうもありません。学級日誌に小説書くとか、自分もやった気がする

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幕が上がる/平田オリザ
2017年02月18日09:19

 演劇部部長兼演出の女子高生を主人公にした、青春小説でもあり、演劇論でもあり、作中作である「銀河鉄道の夜」論でもあるという、短い中に物凄い内容の詰まった小説。進路や恋愛、家庭などありがちな高校生の悩みはあるにはあっても、それはあくまでも物語

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 アユタヤ王国で武将として成り上がる山田長政、遥々ローマまで辿りつき司祭となって日本へ殉教するために帰還するペドロ岐部、二人の道は違えど徳川体制の固まりつつある日本から海外へ雄飛した男たちの物語。陰鬱きわまりない『沈黙』の後だと、結末こそ無

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 「エキセントリックボックス」それは人身御供の筐、中から現れる不思議な少女に代償を支払うことで1分間の異能を得る。代償は哀しみや食欲、あるいはキスの味―どんどん人間味を失う主人公、どんどんシステムから人間に近づく箱の少女「スクランブル」…と

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 正統派時間SFの「優しい暗殺者」や、スラプスティックでSF風刺的要素も含む「永遠へのパスポート」(この意味ありげなタイトルでこの内容、これをバラードが書いたという時点でギャグとして成立している…)など、作家の懐深さを再認させてくれる短編全集、第

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 スタート時点で神殺ししてるので今さら、とはいうものの3巻目にして神代から生きてるエルダードラゴンに挑むのは無茶すぎませんか!?…実際、無茶すぎた、でも勝った!というなんとも無茶苦茶で、だからこそ無茶苦茶に痛快な英雄譚。語り口はクレバーだが

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 いよいよ未知の世界へ旅立った主人公、実力は十分すぎるほどだが人間社会は腕っぷしだけじゃ渡っていけない・・・という「俺ツエー!」の快感・テンポと王道ファンタジーの堅実さが見事に両立してる第二巻。この女性率の低さ(ここまでヒロインらしき人物ほ

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 ブレヒトの広汎なテキストから採った断片的詩文を配置した、朗読劇…なんて大人しげな形容にはとても収まらないカオスでエネルギッシュな狂騒劇。舞台に配置されているのはきちんと整列した椅子たち、しかし一つを除いてその座は底抜かれており、演者たちは

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 流行りの異世界転生ものだが、オーソドックスにすぎるファンタジー世界と少年時代の修行編に強敵の撃破、そして師匠兼育ての親との別離と旅立ち…という、1巻目としては本当にまっとうな内容が逆に新鮮だ。ネット発の小説って、書籍化する際に全然まとまっ

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