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2017年02月07日23:06

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最果てのパラディン3鉄錆の山の王/柳野かなた

 スタート時点で神殺ししてるので今さら、とはいうものの3巻目にして神代から生きてるエルダードラゴンに挑むのは無茶すぎませんか!?…実際、無茶すぎた、でも勝った!というなんとも無茶苦茶で、だからこそ無茶苦茶に痛快な英雄譚。語り口はクレバーだが、やり口は超脳筋な主人公の持ち味が実に活きておる。チートじみたスーパーパワーで順当に雑魚を圧倒するだけじゃない、絶対に勝てそうもない強敵を相手に不可能な勝利をもぎ取ってこそ英雄、そしてそういう死地に恐れず踏み出せることこそ勇気なのだ!という主張も実にアツい。その一方で半ば呪いのような形で更なるスーパーパワーを得て、次なる試練、更なる死闘を予感させてくれるのも、往年の少年漫画的なインフレ風味もあって、ますます先が楽しみにもなるというもの。あと、大敵たる古龍の描き方もすごく良くて、咆哮一つで四海を混沌に陥らせる存在感、俗物を極めた邪竜振り、戦闘前に交渉で籠絡しようとしてくる悪魔的狡知と、超越者感は欠くがその分かえって恐ろしいという・・・。
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