mixiユーザー(id:4550802)

2017年02月11日23:08

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まるで人だな、ルーシー/零真似

 「エキセントリックボックス」それは人身御供の筐、中から現れる不思議な少女に代償を支払うことで1分間の異能を得る。代償は哀しみや食欲、あるいはキスの味―どんどん人間味を失う主人公、どんどんシステムから人間に近づく箱の少女「スクランブル」…といったエキセントリックな設定、極限まで数を絞られた登場人物、青臭いにもほどがある詩的文章がいろんな意味でたまりません。紆余曲折を経てその人がヒロインに落ち着くのかよ!とか、その設定でそんなモラトリアムな位置に着地するの!?とかライバルキャラが全然ライバルの位置に立ててない!とか、多分全部敢えてやってるのが若書きの冒険心溢れて嫌いにはなれない。ただ…アオリ文句だけ読んでこれを購入したのは、ちょっと中村九郎を連想してのことだったんだけど、さすがにあの領域には及んでいないなぁ。芸風は近年遭遇したなかでは一番近いけど、アレなら設定と背景とタイトルにもう二重三重くらいの仕掛けがあったハズ。というか何処いったんだ中村九郎…。引退しちゃったんならどこかの出版社が全集だせよ。誰か全タイトル解題してよ。
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