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日記一覧

イタリアン・ネオリアリズモの先駆者の一人で、ヌーヴェル・ヴァーグの父とも呼ばれているロベルト・ロッセリーニ監督の1960年の作品。先ごろ、『ドイツ零年』(1948)も観たが、素晴らしい映画だった。第二次大戦下の1943年9月、イタリアと連合軍の休戦が発

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ネタバレあります。極力台詞を抑制し、アクション中心にシンプルに復讐を遂げていく男を描いたハードボイルド映画。多くの映画監督に影響を与えているカルト的作品。なるほど、男は亡霊のようだ。フィルム・ノワールの定番ともいうべき裏切りと復讐のドラマを

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随分と大仰でえげつないタイトルだが、歌舞伎の名作『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』を下敷きにしている人情もの。溝口健二ほか多くの監督と仕事をしている依田義賢が緻密な脚本を書き、『飢餓海峡』ほか日本を代表する数々の作品を撮った内田

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「デジャヴュ」とは「既視感」と訳され、「初めて経験することなのに、以前にもどこかで体験したように感じること」と理解しているが、この映画はどちらかというと「デジャヴュ」ではなく「タイプスリップ」ではないのか、と最初は思った。17世紀スイスに実在

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池端俊策脚本。見事な構成だった。記憶にはフィクションが伴う。多かれ少なかれ、記憶にはなんらかの捏造が加わる。起きた事実そのものを記憶することなんて出来ない。個人個人の意識や価値観のバイアスが働く。記憶の集積である歴史でも、それぞれの時代の権

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ジョン・ウェインの遺作。1979年にジョン・ウェインが72歳で亡くなる3年前に製作された作品。末期ガンを宣告された老ガンマンの人生の最後を描いた物語で、まさにガンマンとしての死にざまが描かれている。本作の主演は他の役者にも当たったそうで、ジョン・

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小津の無声映画、夫の失業と家族もの。「それまでのハリウッド映画完全再現指向を捨て、日本の風土の中でそのテクニックを充分に生かし始めた、転換点とでもいうべき作品。」(映画ナタリーより)という解説もある。確かに前年の『その夜の妻』(1930)は、原

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篠田正浩監督の代表作とも言えるだろう。この時代の日本映画は尖っていた。前衛的な表現に果敢に挑戦していた時代だ。近松門左衛門の人形浄瑠璃を元に、富岡多恵子、武満徹、篠田正浩が脚色。スタジオの書き割りのアート的背景が舞台セット。黒子がそのまま登

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『ラ・パロマ』(1974)や『ヘカテ』(1982)など官能的な美しい映画を作るスイスの映画監督ダニエル・シュミットの1992年の作品。「スイス山中の古いホテルで育った男性が少年時代を回想する姿を、シュミット監督自身の記憶を反映させながらつづったドラマ。

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川島雄三監督の傑作であり、日本映画史に残る群像喜劇だ。舞台は幕末の品川遊郭。オープニングは、現代の品川の街が映し出され、ナレーションでかつてこの東海道の最初の宿場町に遊郭があったことを伝えている。川島雄三監督は、時代劇を扱いながら現代の映像

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小津安二郎のトーキー以降の映画はほとんど見直してレビューに書き起こしたが、無声映画についてはまだまだ見ていないものがある。これは病気の子供の治療費を工面するために強盗に押し入った男とその男を追う刑事、さらに夫を刑事から匿うその夜の妻がサスペ

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ハリウッドでも活躍したジャン・ルノワールが15年ぶりに祖国フランスで撮った1954年の名作ミュージカル・コメディ。大衆が気軽に来れる新しいタイプのキャパレー「ムーラン・ルージュ」を建設し、若い踊り子たちが足を上げて踊る「フレンチ・カンカン」と銘打っ

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久しぶりに見た相米慎二の日活ロマンポルノ映画。脚本は石井隆である。劇画漫画家・映画監督の石井隆は村木哲郎という男と土屋名美という女を執拗に描き続けた。この作品も『天使のはらわた』シリーズの1本ということになる。『天使のはらわた 赤い眩暈』『死

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これはなかなか辛辣な風刺コメディとでもいうべきか。『ゲームの規則』(1939)は恋の空騒ぎとも言うべき辛辣な人間喜劇の傑作だったが、本作もシュールなくらいバカバカしくて面白い。こんな映画を作っちゃうジャン・ルノワールは偉大だし、フランス映画の懐

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夏ドラまで一番の期待作だった大石静脚本の『しあわせな結婚』(テレビ朝日)が初回から面白さ全開で期待以上の出来だ。もう謎の女、松たか子から目が離せない。阿部サダヲと初めて出会ったエレベーターでの後ろ姿、そしていきなり紙袋を渡し、病院の窓から見

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世界的名作と言われるジャン・ルノワールの『大いなる幻影』を久しぶりに見たのだが、戦争映画でありながらこんなに牧歌的な映画だったかと今更ながら驚いた。1937年、第一次世界対戦中、ドイツの捕虜収容所を舞台に描かれるフランス軍の兵士たちの物語だ。偵

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女性を衝動的に殺したくなる精神障害を抱えている男ジャック・ランチェ(ジャン・ギャバン)は、蒸気機関車の機関士だ。最初に原作者エミール・ゾラの「大酒飲みによる遺伝的素因が血を毒に変え、自分で制御できぬ凶悪な行動に駆り立てる」という説明が字幕で

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小津安二郎が戦時中に映画化できなかった出征前夜の物語を、海外出張という設定に変えて実現した1952年の作品。富裕層の夫婦が主役であり、温泉旅行にナイターや歌舞伎、パチンコ、競輪といった戦後の娯楽がいろいろと出てきて、戦後の暮らしが豊かになってき

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小津安二郎のトーキー第2作。1937年の小津出征前の戦前の作品である。小津作品には欠かせないカメラマンとなった厚田雄春と最初の仕事だそうだ。ローアングルで動かない小津スタイルはまだ確立されておらず、移動撮影が数カ所(大学の教室、桑野通子と斎藤達雄

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イ・チャンドンの長編第2作。イ・チャンドン監督は『ポエトリー アグネスの詩』(2010)、『バーニング 劇場版』(2018)ぐらいしか見ていないが、どちらも面白かったので初期の作品を見た。「名もなき花をカメラで撮りたい」なんて言っていた心優しい青年

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ネタバレ全開で書きますので、映画をご覧になってからお読みいただくことをオススメします。話題の映画『国宝』をやっと観てきた。175分、3時間弱と長い。しかしこの映画はこの「長さ」が必要であったことをまず書いておく。言うまでもなく歌舞伎の舞台の美し

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これはオシャレな映画だ。ハンフリー・ボガートとローレン・バコールのやり取りだけでシビれてしまう。ホークスが長らく望んでいたヘミングウェイ原作の映画化。ホークスの妻が雑誌のモデルをしていたローレン・バコールを見つけて夫に推薦、主演に大抜擢した

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ケリー・ライカート監督がミシェル・ウィリアムズと組んで作った4作品目だそうだ。アーティストの物語でアトリエ室内の描写が多く、いつもの旅があるわけではないので、なかなか地味な作品だ。彫刻家のリジー(ミシェル・ウィリアムズ)は、間近に控えた個展に

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小津の戦後第一作の『長屋紳士録』。この映画は、早いテンポで文句ばかり言う口の悪い飯田蝶子がいい。子役は名子役突貫小僧の異父弟が青木放屁という芸名で出演。東京はまだ焼け跡が広がっている。数年前に夫も子も失った飯田蝶子は長屋で金物屋をやっていた

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『OLD JOY』(2006)でもルーシーという名の犬が出てきていい味を出していたが、この『ウェンディ&ルーシー』では、愛犬ルーシーはウェンディのまさになくてはならない旅の相棒である。これはせつなく痛ましい映画である。ウェンディ(ミシェル・ウィ

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男二人が森の中の静かな場所、ポートランドの外れ、温泉のあるところに行くだけの話だ。何も起きない。車で移動する森の風景ばかりが映し出される。しかし、この二人の間にはどこか緊張感がある。マーク(ダニエル・ロンドン)はもうすぐ父親になる男、旧友で

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息子が父の影を追うように反復・シンクロしていく物語。渓流釣りで親子の動作が美しくシンクロしている場面が有名だ。子供が小さかった頃(笠智衆と津田晴彦)と大きくなってから(笠智衆と佐野周二)の2回、釣りの動作が反復される。この川釣りの親子シンク

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ケリー・ライカートはアメリカのインディーズ映画で注目された1964年フロリダ州マイアミ生まれの女性監督。彼女の作品が日本で紹介されたのは2021年7月の特集上映「ケリー・ライカートの映画たち 漂流のアメリカ」にて初期4作品が公開され、2023年末に『ファ

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小津安二郎には珍しい暴力的なシーンがある異色作だ。夫の佐野周二から妻の田中絹代が階段を突き落とされる転落シーンがあるのだ。田中絹代の転げ方がなかなかに凄まじい。田中絹代が頭から落ちていく様はちょっと映画史に残る迫力だろう。これで死んでしまっ

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ジャン=ピエール・メルヴィルの映画というよりもこれは明らかにジャン・コクトーの映画だ。ジャン・コクトーの愛と生と死の世界観が反映されている。同性愛があり、姉と弟の近親相姦的な愛が濃厚に描かれている。かつてこの映画を見た記憶はあるのだが、最初

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