『チリの闘い』<第一部:ブルジョワジーの叛乱> 9.11と聞けば大半は米国ツインタワーでの旅客機テロを思い浮かべるだろう。しかし、歴史には他にも重要な9.11がある。それは1973年チリで起きたクーデター勃発の日。 本作『チリの闘い』は史上最高のドキュ
『ソング・オブ・ラホール』 ジャズにも民族音楽にも明るくないのだが、パキスタンの伝統音楽演奏家は存続の危機にあるという。他所の世界と同じく後継者の問題もあろうが、国の政策やイスラム原理主義者の迫害を受け瀕死の状態。廃れたパキスタン民族音楽を
NTLive『ハード・プロブレム』 NTLiveの次回上映分を一足早く試写で拝見。(笑) 心理学のロジックを信じる側面と、相反するかのような非論理的な<祈りを捧げる>という行為のギャップを演じるヒラリーが面白い。研究対象と自身の生き方・抱える秘密が複雑
『レッドタートル ある島の物語』 昨晩のRed Nightから赤繋がりで『レッドタートル…』を。(笑) オスカー受賞もしている『岸辺のふたり』(短編アニメーション部門)のアニメ作家マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットの初長編がこの『レッドタートル あ
BABYMETALの2016ツアー・ファイナルは予告されたように東京ドームで開催。去年の横アリも天候が不安定だったけど、今日の方がはるかに悪い。
(涙)想定外だったのは、今日19日オンリーだったのが、チケットが予想以上に売れたために明日20日も追加公演
『怒り』 原作は未読だが、『悪人』の原作者・吉田修一と李相日監督が再びタッグを組んで贈る濃密なミステリー。“リンゼイ・アン・ホーカー殺害事件”の市橋達也をヒントに、顔を変えた犯人が身近にいたら…という想定劇。千葉・東京・沖縄に前歴不肖3人の
スウェーデン映画祭2016が始まった。 今週末は話題作も多く、どこから手をつけたら迷うが、あれやこれが混雑していたのもあり、こちらを。『波紋』(ジャパン・プレミア) 少年であっても罪をおかせば罰せられるが、刑期を終えるということは、一度リセット
『ラサへの歩き方〜祈りの2400km』 何の変哲もない映画だが、根底には恐ろしい“祈り”を感じる。チベットの村人がチベット仏教の聖地ラサへ、さらには聖山カイラスへ巡礼の旅に出る。映画はただそれだけのことを延々と映し出す。 まず祈りのための“五体投
『トレジャー オトナタチの贈り物。』 徳川埋蔵金とかナチスの隠し財産とか、胡散臭い一獲千金の伝説に飛びつくトレジャーハンターたちがいる。大半は根拠のないデマだとは思うが、人生一発逆転を狙う気持ちは分からなくはない。 息子と妻とルーマニアのブ
『手紙は憶えている』 『スウィート ヒアアフター』のアトム・エゴヤンが贈るミステリー。脚本家にはこれがデビューとなる新鋭のベンジャミン・オーガスト。語りつくされたホロコーストを題材に人間の内面に迫る物語。 アウシュビッツを体験しながら90歳ま
『グッバイ、サマー』 手作り感あふれるガジェットで知られるミッシェル・ゴンドリー監督の自伝的映画だそう。確かに絵が得意でオタク気質そうなキャラクター像は予想がつく。14歳という難しい年ごろ、チビで女の子にみられがちで自分の居場所がないダニエル
『ハードコア』 「ロシアでは山ほど野球のバットが売れているのに、球は50個ほどしか売れてないのはなぜかわかるか?」このセリフがロシアの社会状況をよく示しているのかもしれない。 戦争アクションや銃撃戦を一人称目線でゲーム化されることはしばしばあ
『イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優』 生誕100周年、亡くなってからも約30年が経つ往年の大女優イングリッド・バーグマンのドキュメンタリー。余りにも有名なため、見知っている内容も多いが、(おそらく)初披露されたプライベート映像は一見の価値
『アスファルト』 昨今は団地が流行か?日本の阪本監督に対抗する(?)団地ムービーがおフランスから到着。 フランス郊外の古びた団地に住む三組の群像劇。日本でも近所付き合いが希薄な集合住宅だが、フランスもそれは似たようなものか。 車椅子生活にな
『君の名は。』 『シン・ゴジラ』が3.11以後の世界を示すように、本作もまぎれもなくそれを意識した作りとなっている。 アニメーション映画監督・新海誠の作品の中でも過去最大規模の公開となった注目作。(こんなに劇場数が多いのに、公開直後はどこも混雑
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』 前作ファンをターゲットにした続編。…というよりもかなりしっかりと前作を見直してないと厳しいかもしれない。何となく記憶にある程度では置いていかれるのではないか?(ハイ私の事です…苦笑)続編もの
『BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』ジャパン・プレミア またもやジャパン・プレミア!TOHOシネマズ六本木で行われるジャパン・プレミアはたいてい一番大きなスクリーン7を使うのだが、今回は中程度のスクリーン2番だった。登壇ゲストに『ブリッ
『ティエリー・トグルドーの憂鬱』 資本主義社会の負の面が強く描かれた作品。企業や社会を守るために人間の尊厳が失われてゆく。不景気が生んだ予期せぬ苦悩か。突然のリストラで路頭に迷う50代のティエリーは妻と障がいのある子供を抱えているのだから藁に
『選挙の勝ち方教えます』 『アルゴ』の製作スタッフがボリビア大統領選挙の裏側を描いたドラマ。アメリカの政治コンサルタント、ジェーン・ボディーン(サンドラ・ブロック)にボリビア大統領選出馬中のカスティーヨ陣営からテコ入れ要請がある。乗り気ではな
『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』 まるでノーマン・ロックウェルのイラストから飛び出したかのような世界。第二次世界大戦下、アメリカ西海岸を舞台に父が徴兵されたことを嘆く8歳の少年ペッパーと新たに近所に越してきた日系人ハシモトとの奇妙な関係
『スーサイド・スクワッド』ジャパン・プレミアに当選したので、チケット受けつけ15時を少し回ったころに国際フォーラムへ…。すでに長い行列が出来ていて、引き換えるまでに40分くらいは待っただろうか…。中にはジョーカーやハーレイ・クインのコスプレを
『エル・クラン』 驚きの実話物。アルゼンチンでは知らぬ者もいないというほど有名な事件の映画化。犯罪一家なんていうと『アニマル・キングダム』か『あばしり一家』を思い出す。(笑) 時代は1980年代の民政移管のころ。独裁体制から民主主義へ移行という
『Effie Gray』 ヴィクトリア朝の傑作のひとつであるミレイ作<オフィーリア>。題名だけで知らなくとも見たら「ああ、これか」とわかるはず。では絵の作者であるジョン・エヴァレット・ミレイはどれくらい知られているだろうか。また彼の名は知っていても、
『緑はよみがえる』 巨匠エルマンノ・オルミが父の従軍体験をもとに作られたという。戦争の記憶を風化させまいというメッセージは伝わる。もともと『ポー川のひかり』で長編は引退するような発言もしていたが、その後『楽園からの旅人』やこれを製作。それだ
『イレブン・ミニッツ』 シミのような点は安定した世界の調和を乱す。あってはならない汚れのような“点”が観る者の心にジワリと不安を広げてゆくかのよう…。 手法のユニークさが目を引く。17時から始まる11分間の話を11人と1匹の犬(笑)で視点を変えて
『Guernica』(ゲルニカ) タイトルでもわかるようにピカソの代表作「ゲルニカ」の着想の元となった無差別爆撃の悲劇を描いた映画。 鑑賞にあたってファシズムの台頭してきた当時のスペイン内戦に多少の知識は要するかも。ドイツ・イタリア・ソ連など各国の
『ストリート・オーケストラ』 リオでオリンピックを開催中のブラジルだが、治安の悪さや貧困層の多さといった問題点が取りざたされている。この映画の舞台はブラジルで最大の都市サンパウロ。リオ同様に、ここにもスラムや格差社会と問題は山積み。そんな底
『ゴーストバスターズ』 リブート版『ゴーストバスターズ』、前シリーズ3作目の企画が流れたのは寂しいが、装いも新たに帰ってきた。今の時代を象徴するように、メインのバスターズたちは女性に置き換えられる。最も監督が『ブライズメイズ 史上最悪のウェ
『栄光のランナー/1936ベルリン』 今、まさにオリンピックの真っ最中。数々の記録が今回も生まれていることだろうが、過去には競技面以外の要因で物議をかもしたオリンピックもある。 1936年のベルリンオリンピックで四冠メダリストとなったアメリカ人陸上