廃墟が好きだった。たいていの廃墟は繁栄と消滅の間にあった。それは、繁栄と荒廃とか、幸福と不幸ではないのだ。豊かさと何一つない消滅の間で朽ちようとしていたのだ。その廃墟には幸福の欠片などもあった。しかし、それが不幸になったとか、不幸になって
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