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2008年03月07日03:16

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『パンドラ』エキストラ参加記・その弐

3月2日の日曜日、再びWOWOWドラマ『パンドラ』の撮影に
エキストラ参加してきた。
今回は横浜市郊外の病院での撮影。
たどり着くまで結構な時間がかかった。

到着してびっくりしたのは、いきなり衣装を与えられたこと。
一緒に到着した友人ともども、白のブラウス、チェックの上着、
タイトスカートの受付係役!
そんなこと予想だにしていなかった。
あわててお手洗いの中で、渡された衣装に着替える。
募集要項には、「よそゆきではなく普段着で」とあったので、
当然自前服のまま、見舞い客としてそこらに居るだけだと思っていた。
先に到着していた別の友は、既に看護師の服を着ていた。
それがまた似合っているので、思わず笑ってしまう。
聞けば、事前にパジャマを持参するよう連絡が来たひともいるとか。
そちらは入院患者役。
それぞれ、松葉杖をついたり、点滴管ごと移動していたり。
顔見知り同士の扮装姿を見ると、なんだか学園祭みたいな気分。

ただ今回、予定されていた山本耕史くんの撮影は流れてしまったらしく、
この現場には現れなかったので、ファンとしては残念。
撮影予定は流動的なものだし、仕方の無いことだけれど、
やはり姿が見えるのと見られないとでは、
気分が全然違うものだなあ、と改めて思い知る。

<撮影場所>
建物で言えば二階にあたる階が病院ロビー。
隣接した駅の改札からは、まっすぐこのロビーに進むことが出来る。
入り口付近は天井から自然光が降り注いで、
ひとの顔もやわらかな光につつまれ、浮き立つよう。
それでも局部的にライトは足されるが、全体的に明るいイメージ。

入り口正面奥に大きな総合受付があり、
中央部分に患者さんや見舞い客の座るソファがいくつも並び、
右手奥に支払いなど、会計の受付事務カウンターがあり、
その近くに、銀行のATMがある。
大きな病院はどこも似たようなつくり。

かなり広いスペースなので、ここに人を適度に配するために
多数のエキストラを要するんだなあ。
受付係は動かないけれど、患者、医師、看護師、見舞い客たちは
広いロビーをゆるやかに行き来する。
多分かなり引いた俯瞰図になっていることと推察。
私の存在なんて、点描の絵の、点のひとつなのだ。

入り口を入ってすぐ右手に、上りと下りのエスカレーターが並んでいる。
白衣の医者や、点滴管のカートを持った患者、
パンツスタイルの看護師などが上下にすれ違う。
絵としては面白い。
ただ、それだけに望ましい配置にするためのタイミングはむつかしいらしく、
間合いを間違えると、また上に行ったり、下にいったりの繰り返しで
手間取ってしまうようだった。
カメラは時に単独で、登場人物の目線としても動く。

前回のように大掛かりなリフトなどは使われていなかったが、
途中、台を組み立ててその上にレールを敷きカメラを据えて、
総合受付前のやりとりを移動撮影していたのが目を引いた。

<今回登場の役者さんたち>
・三上博史さん
このドラマの主役。白衣を羽織り、裸足にサンダル履きで
さっさっと足早にロビーを突っ切っていた。髪は短め。
生で拝見するのは初めてだが、本当に小柄でちょっと驚く。
泉鏡花原作・寺山修司監督の映画『草迷宮』(1983)の青年役として
デビューしたのを見たのは、もう25年も前になるのか。
でも見た目はいまだ少年っぽくて、実年齢を感じさせない。
私はいわゆるトレンディドラマをほとんど見ないので、
風変わりな映画作品でのエキセントリックな印象が強い。
ガルシア・マルケスの『百年の孤独』を翻案した
『さらば箱舟』(1984)や、『屋根裏の散歩者』(1994)、
『スワロウテイル』(1996)など。
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(2004、2005)の舞台は未見だけれど、
今回のドラマで新旧ヘドウィグ役者が共演するのだと思うと感慨深い。

・柳葉敏郎さん
トレンチコート姿で登場。総合案内受付の前で、國村準@大田黒教授
と顔をあわせ、「お久しぶりです」というような台詞で会釈をする。
大田黒教授はあまり関わりたくなさそうな顔付きで出口のほうへ。
この役は刑事なのだろうか。トレンチコート姿はすっかりはまっている。
見ていると教授のほうは後ろ暗いところがありそうで、
対する柳葉@刑事(?)はまずは泳がせておくか、というような
余裕の表情。

側に部下とおぼしき背の高い若者が控えていて、
「…知り合い、ですか?」と去ってゆく教授を見つめる。
この役者さんの名前は分からなかった。
さらに総合受付のカウンターに近づいて何か言い、受付嬢があわてて
「すぐお取り次ぎします」と電話をとる場面もあった。
受付嬢のほうもちゃんと役名のある役どころのようだったけれど、
これまた私には未知の方。

・國村隼さん
前回ですっかりなじんでしまった大田黒教授。
今回もきちんとした背広姿。
台詞はほとんど無かったが、國村さんの大きな目と表情は、
悩ましげな心中を物語っているように見えた。
柳葉さんとのやりとりのあと、ロビーを横切って出口へ。
この動きは何回も繰り返される。
かなり至近距離までいらしたので、表情はよく見えた。
カットの合間に、ふいに冗談めかしたびっくり顔を作ったりして、お茶目。
見ていて飽きない。

・小西真奈美さん
前回のパーティ場面では客の一人と見えたので、
どういう役柄なのか分からなかったが、
今回は白衣を羽織っていて、まぎれもなく女医さん。
染み一つない、真っ白で清潔な白衣。
左胸には役名の名札が付いている。
撮影中はずっと役名で呼ばれていた。
知的でクールな感じで、医師役はよく似合うと思う。
『ちゅらさん』でもクールな女医役だったなと思い出す。
(コメディタッチの『きらきら研修医』は未見)
個人的には魚喃 キリコ(なななん きりこ)原作の映画『blue』(2003)での、
やはりクールでミステリアスな少女役が好き。

しかし、白衣の下から見える服は対照的に派手々々しい。
光沢のあるレッド系のブラウスにミニスカート。黒のタイツ。
白衣をぱっと脱ぎ捨てたら、印象は一変するだろう。
そういうギャップを感じさせる役柄なのだろうか。
タイツは透けていないので、そう薄くないように見えたけど
(60デニールくらい?)、やはり足は冷えるのか、本番以外は
黒のレッグウォーマーを重ねていて、それもサマになっていた。
さすがもとモデルさん。かっこいいです。
エキストラ撮影終了後も、カメラが建物外から、
ガラス越しに窓際に立つ彼女を撮影しているのが、
モニター画面でちらりと見えた。

・山本圭さん
直接は目にしなかったが、偶然目にした他の人の話では
外から病院を見ている姿を撮影していたとか。
圭さんと言えば、一番最近見たドラマ『SP』での首相役が強烈に思い出される。
その時の狙撃者役だった平田満さんが、今回のドラマでも共演されるので、よけいに。
平田さんのお顔は前回も今回も見ていないけれど、
お二人の絡みがあるのかどうか、ちょっと気になる。

<映像世界と現実世界>
単なる背景の受付係ではあるけれど、
奥の会計受付や入り口脇の入院患者の見舞い受付、薬剤師のコーナーなど、
都合三箇所移動して、その都度視点が変ったのは面白かった。
しかし、少々困ったことも勃発。
撮影はお昼頃から夕方4時くらいまでということで、
この場所は一般立ち入り禁止の貸切なのかと思っていたら、
午後1時あたりから、どう見ても撮影関係者には見えない普通の方々が
三々五々入ってくる。
そして「見舞いなんですけど」と受付を求められる。
え、どうしてこうなってしまうんだろう。

どうも4時までこの場所を撮影に使うということは、
周知徹底されていないらしい。
普段は当然ここから入るのだろうけれど、
本日に限り一階のほうで受付をしてもらうという取り決め
(説明はされてないけれど、周りのやりとりからそう推測)など、
駅改札からまっすぐ二階に来たかたには分からない。
そして、受付カウンターに制服を着て立っているこちらに
受付を頼むのも無理からぬこと。
でも何の権限もないこちらとしては、焦ってしまう。
スタッフの誰かが、二階入り口で留めて説明して欲しい!
少したってから、ようやくスタッフさんが出入り口付近で説明していたけれど、
私が利用者だったら、確かに戸惑うだろうな、と同情。

よく見ると見舞い受付のカウンター内には、入室記録用紙があって、
その受付番号に対応した1から順番の数字のついたバッジもある。
すでに1から3は使われていて、それを返しに来る方も。
「一階に行っていただけますか」と言っても、
「え、駄目なんですか。いつもここなのに。急ぐんですよ」と言われ、
致し方なく先に書かれた入室記録用紙を確認し、
退室時間を書いていただいてバッジを受け取る。
…私は何故こんなところでお仕事してるんだろう。
なまじ職場でカウンター受付をやる時もあるから、ついつい動いてしまう。
段取りさえ教えてもらえれば、もっとちゃんと対処出来るんですが。
その流れでよくよく入室簿とバッジを見比べてみたら、
数字の4と9が無いことを発見!
そうかやっぱり病院は4(死)と9(苦)を忌み字として省くのか、と納得。
こういう体験は、結構興味深い。

<公式HP>
この日、『パンドラ』の公式HPが立ち上がったとのことで、
帰宅してからようやく役名やあらすじなどを確認。
http://www.wowow.co.jp/dramaw/pandora/
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4月6日(日)スタート 毎週日曜午後10:00〜
Staff・Cast
脚本) 井上由美子
監督) 河毛俊作 若松節朗 小林義則
出演)
三上博史(鈴木秀樹)
柳葉敏郎(的場真一)
小西真奈美(飯田小夜子)
國村隼(大田黒茂行)
谷村美月(水野愛美)
山本耕史(太刀川春夫)
小野武彦(深見甚一郎)
平田満(朋田省吾)

18年間の研究のすえ、がんの特効薬を発見した大学病院内科医。
はじめは誰からも相手にされなかったが、その発見が本物と分かると、
彼の周囲は激変していく。
功績を横取りしようとする上司である医学部長や同僚の医者、
利権をかぎつけてにじり寄る製薬会社。
がんを撲滅したいという純粋な動機から発見されたはずの特効薬は、
発見者である彼を巻き込んで、驚くほどのすさまじい渦を作っていくのだった…。

がんの特効薬という"パンドラの箱"が開けられたことがあぶりだす、
国家や組織の滑稽さ、そして人間の真実の姿。
とびきりブラックでスリリングなドラマを、
個性溢れる登場人物たちが紡いでいく。
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耕史くんは、太刀川役とともに、ナレーションも担当するらしい。
いよいよ楽しみ。
リアルタイムで見ることはかなわないけれど、
あと一ヶ月ほどでスタート。期待したい。

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