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2007年12月07日22:46

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オノ・ヨーコさん(「この人にトキメキっ!」)

今朝のNHK生活ほっとモーニング「この人にトキメキっ!」
http://www.nhk.or.jp/hot/index.html
ゲストはオノ・ヨーコさん。
白いソフト帽と黒のジャケットとパンツでぴしっときめてご登場。
1933年生まれで今年74歳というのがまったく信じられない。
見事に背筋が伸びて、しなやかで素敵なアーティスト。

9月に見たドキュメンタリー映画『ヴィオス・オブ・ヘドウィグ』でも、
ヨーコさんが歌う場面では感動した。
これだけ著名なかたなのに、本当に謙虚で気負いがない。
「わたくしはね」という、きちんとした綺麗な言葉遣い。
わりと高いトーンの可愛らしい声は、少女のようにも思える。
裕福な家庭に育ったという彼女の幼い頃の写真は、
襟のついたワンピースを着て、目のパッチリしたお人形のようだった。

今日登場されたのは、明日武道館で行われるチャリティーコンサート
『Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライブ』や、
http://www.dreampower-jp.com/super_live/index.html
同じく明日から日本各地で公開されるドキュメンタリー映画
『PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン』
http://www.peacebed-johnlennon.com/の宣伝もあってのこと。
明日はちょうどジョン・レノンの命日である。

ジョンとの出会いとさまざまな思い出については、
朝日新聞土曜版の「愛の旅人」(2007年9月29日)
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200709280260.html
でも読んで印象深かったエピソードがある。
ジョンが彼女に「自分の庭に作って欲しい」と望んだと言う光のタワーが、
今年「イマジン・ピース・タワー」という名で、
アイスランドの首都レイキャビクに完成したということ。
その時の映像を見ることが出来て嬉しかった。
「コンセプチュアル(概念的)な作品だから作れない」と断った時、
ジョンはずいぶん残念そうな顔をしていたというけれど、
彼もこの完成を喜んでいることだろう。

前衛アーティストとしてのパフォーマンスもスタジオで見せてくれた。
壁に水平な線を引く。直線のようだけれど、これは大きな円のひとつ。
とてもとても大きな円の一部は、このように見えるだろう、ということ。
筆にたっぷりと墨を含んで書いた文字は「飛 雲」。
「私たちは今、雲と同じはやさで動いている」
という言葉から、急にふわっと大きな世界に抱かれたような気分。
「ひとりひとり、そのリズムは違う。違っていて良いんです」

辛いこともたくさんあったでしょうに、ヨーコさんはとても穏やか。
どうしてこんなふうに落ち着いてしゃべることが出来るんだろう。
今も先鋭なアーティストだけれど、
なんだか悟りを開いた仏門のひとのようにも思える。

若い頃のパフォーマンス「カットピース」の映像には息を呑んだ。
ヨーコさんが黒い服を着て座り、観客がひとりひとり、服にはさみを入れていくのだ。
見ず知らずのひとが刃物で自分の衣服を切り刻む。
女性が社会から受ける圧力のようなものを表現したものだそうだけれど、
ブラジャーのひもまで断ち切られ、手で胸をかくすところまでいくのは衝撃的。

でもヨーコさんの顔はとても静かなのだ。
人間を信じていなければとても出来ないことだろう。
小柄で静かでつよいひと。尊敬してしまう。
時間を見つけて、『PEACE BED』も観に行かねば。
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