文化女子大学第57回文化祭での、山本耕史くんの講演会
（というか、トークショー）に行って来ました。
（2007年11月3日 13：00〜14：30 於A館201）
http://bwu.bunka.ac.jp/detail/2007/227.html
以前も文化祭を見に来たことはあるけれど、服飾関係の学園だけに、
ファッションショーやバザーなどの催しも多く、華やいだ雰囲気。
会場は、林立した館の中心となるA館の最上階・20階のホール。
さすがの人気で、10時からの整理券配布に対し、6時台から並んだ方もいるとか。
最上階から下に向けて、階段は延々と行列。
甲州街道に面した建物なので、ガラス張りの階段部分から
東京都庁など、高層ビル街がよく見えます。
整理券は、ちゃんと指定席のチケットになっていて良かった。
これで並び直さなくても、時間通りに行けば良いから安心。
会場は580人くらいの収容とか。前半分はフラットに椅子が並べられ、
後ろ半分は大学の講義室らしく傾斜があって、机付きの席。
中央にスクリーン。壇の下手のパソコンと連動していて、
プロジェクターから公演内容のコンテンツや資料写真などを投影。
壇上下手に司会役の学生さん二人が現れ、ご挨拶と、これからの流れの説明。
トークは40分ほどで、それから観客も参加してのゲーム、
質問コーナー、抽選会ということ。
耕史くんは上手側の扉から登場。
服装は、黒のベロアのジップアップシャツに、黒のパンツ。
赤い皮の上着に、足元も綺麗な赤のブーツ（ひも付き）。
場内は暖房が効いていたので暑かったらしく、皮の上着は早々に脱いで、
しきりに汗をぬぐっていた様子。
まずはフリートーク。司会者が今までの芸暦などをたどりながら、
ゲストに質問して、素顔を紹介してゆく。
声を聞くと、まだ風邪が抜けていなくて、普段と違う感じ。
時々咳き込んでもいて、体調は今ひとつと思われ、ちょっと心配。
今年度の文化祭のテーマがスクリーンに映し出された。
「輪・凛・鈴」（りん・りん・りん）
振り仮名が振ってあるわけではなく、漢字だけだったので、
耕史くんは何と読むのか分からなかったらしく
（3つまとめて読む熟語とでも思ったのかな）、
司会者に読みを質問していた。
分からないことはいつも率直に聞く彼らしい。
「凛」 態度などが引きしまってるさま りりしいさま
「鈴」 振りかざして音を立てるもの
「輪」 人のつながりを円に見立てて言う語
と、順番に語の説明が映し出され、それぞれに関連した
事柄についての質問と答えの語り。
言葉をみてゆくと、凛々しいイメージの役のことだとか、
音を立てる、ということから音楽活動のことだとか、
人とのつながり、ということで交友関係のことだとか、
引き出したい話の展開が分かる気がする。
最初は、俳優としての芸暦について。
赤ちゃん時代からベビー雑誌などに出ていて、初めての大きな舞台は
『レ・ミゼラブル』のガブローシュ役、と定番の説明。
2003年レミゼのマリウス、『ひとつ屋根の下』の文也、
アニメの声優として『花より男子』の花沢類。それぞれの写真などが
スクリーンに映る。アニメの声を入れる仕事は全部で4時間くらい
かかるのに、類は本当に無口な役なので、参ったとのこと。
電話ですませちゃいけないか、一度聞いたことがあるとか。
司会にうながされて、スクリーン上の類の絵に添えられた台詞を、
この場で語ってくれるサービスも。
順番どおりではないけれど、覚えている言葉のいくつか。
インタヴューではよく聞かれることばかりで、既知のものが殆どだけれど。
・「舞台とTVの演技のしかたは違う。TVは瞬発力が必要」
・「どの役も、ちゃんとそのひとを愛さないと出来ない。
なかには、愛しがたいようなものもありますけど、
なんとか、きっかけをつかんで、好きになって演じる」
・「天井の見えている役は、やりたくない」
・「小学校の頃、国語の授業で、段落ごとに区切って立って読まされるのは
苦手で嫌いだった」（私は大好きだったけどなー）
＜学生の就職についてのアドヴァイス＞
・「今の時代は、選択肢が多すぎて、これよりあっちのほうが、
と、すぐ見限って次から次へと行ってしまうのかもしれないけど、
これ、と思い定めて頑張ってみるというのは必要」
＜支えと癒しについて＞
・「ひとには二種類あって、支えるほうと支えられるほうがあるけれど、
自分は支えるほう。自分も気付かないうちに、誰かに支えられてるって
言うのもあるかもしれないけれど、でも自分としては、自ら支えに行くほう」
・「温泉はいいですねー。癒されますね。
以前はよく厚木の健康ランドに行ってました」
（トークの中で、6〜7回は「温泉」と言ったような気がする。
相当好きなんだな）
＜休みの日は何を？＞
・「休みの前の晩に飲むので、休みはそれでつぶれてしまう。
長い休みがあれば、温泉に行きたい。北海道をバイクで走ってみたい」
＜かっこいいハーレーをお持ちなんですよね？＞
・「でも、防犯のためのカギをかけるのに20分くらいかかるのが大変で、
面倒くさくて、今はほとんど使っていません。
アートみたいになってしまってる」
＜集めているものはありますか＞
・「以前はサングラスをよく買っていたけれど、今はドラゴンボールの
フィギュアのボトルキャップ。全種類持ってます」
＜インターネットはよくなさいますか＞
・「最近やっとパソコンを買ったんですよ。遅いよね。
音楽をやってるので、打ち込みなんかにも使うんだけれど、
どうもやっぱりアナログ人間なので、上手くいかないことも」
＜脳内メーカー、ご存知ですか＞
・「知ってます。やったことありますよ」
http://maker.usoko.net/nounai/
「ではここで、山本さんの脳内メーカーをお見せしましょう！」
ということで、スクリーンにその結果が映し出される。
http://usokosearch.com/?a=Maker&oo=%BB%B3%CB%DC%B9%CC%BB%CB
笑ってしまった。殆どが「金」で、真ん中あたりに「逃」
・「ひどいですよね。金持って逃げるってこと？
でもこれ、苗字と名前の間を空けると、また結果が違うんですよね」
（あとで確認したら確かに違いました。
「友」に周りを囲まれ、内側は「嘘」だけという、意味深な…）
http://usokosearch.com/?a=Maker&oo=%BB%B3%CB%DC%A1%A1%B9%CC%BB%CB
「土方さんだとこうなんですよね」と、またそれがスクリーンに。
http://usokosearch.com/?a=Maker&oo=%C5%DA%CA%FD%BA%D0%BB%B0
「土方歳三」の脳内メーカーは、前に「友」後ろに「疲」
上に「遊」下に「秘」がひとつずつあって、あとは全部「悩」！
・「なんか土方さんらしいですね」
「こういうのもあるんですよ」と次に映し出されたのは「Tシャツメーカー」
http://maker.usoko.net/t/
耕史くんのTシャツは、胸に「I was Rich 」のロゴ。\698
兇暴性 82%
抑えきれない義務感 14%
兄の最後っ屁 3%
募る思い 1% の成分表示。
http://usokomaker.net/t/?a=T&oo=%BB%B3%CB%DC%B9%CC%BB%CB
・「こんなのあるんですか。また金に関係してますね。しかも過去形？
これは当たってないですね」
音楽活動について。
スクリーンに映ったのは、21歳の頃出したシングルCD3枚のジャケット写真。
・IMAGINE/君（1997年7月5日）
・Always Together/君に届きますように
（ハウス食品ククレカレーCMソング・1997年11月25日）
・REFLECTION（メナードジュピエルCMソング）/ 37°ALC（1998年4月15日）
化粧した写真を眺めて
・「いやーこれは間違ってますね。ひとりビジュアル系というか、
当時はBOΦWY（ボウイ）が好きで、そういう感じでやってたんですけど、
今見ると、間違ってますね（笑）」
＜山本さんにとって音楽とは？＞
「追い求めるものではなく、気がつけばそこにあるもの、ですね。
…あれ、そういう歌詞の歌、ありましたよね？
♪気がつけばそこに〜（歌いながら思い出し中）
あ、ミスチルだ！Mr.Childrenですね」
＜影響を受けたひとは？＞
・「小学校の時に、かっこいい先生がいて、鈴木先生っていう人なんですけど、
バック転が出来て、バイクに乗ってて、ジーパンで、
ああいうふうになりたいなーって」（ぜんぶちゃんとクリアしてますね）
＜芸能界で、仲のよいお友達は？＞
・「ぐっさん。それから、『新選組！』で出会った香取慎吾くん。
香取君とは、最初こんなに仲良くなれるなんて思ってなかった。
あとは、一緒に音楽活動をしているK.D earth。
舞台などでピアノを弾いてくれてる前嶋さん。
でも、女友達のほうが多いです」
＜女性のどんなファッションに魅力を感じるか＞
・「網タイツが好きなんです」
という答えに合わせるように、スクリーンにはヘドウィグの姿が。
最初の写真は、初演の記者会見時のもの。
自ら網タイツを履いている足は、すらりとして本当に綺麗。
急に来年の再演宣伝写真に切り替わって、どきっとした。
ああ、あと5ケ月後！
自らのファッションにはあまり興味がないとのこと。
＜ファンからの差し入れで嬉しいもの＞
・「ウコンの力をもらった時、嬉しかった。
お酒はもらいすぎて、飲みきれない」
このあとは、会場の観客も参加する「記憶でお絵かき」というコーナー。
会場から手を上げて応募した観客の中から3人選ばれて、
壇上で彼と一緒に、同じお題で色紙に絵を描き、一番を競う。
観客のほうが勝てば、会場から抽選で選ばれた5人が耕史くんと握手できる。
彼が一番ならば、それは無し。
最初のお題は「クリリン」、次が「新選組の法被」 。
（正確に言えば、あの隊服は結び紐のある「羽織」であって
「法被」＝紐なしの半纏ではないのだけれど）
あからさまにゲスト主体のお題だが、この企画は良かった。
なにより彼がすごく楽しそうで、いろんな色のマーカーを使って熱心に描き込み、
出来上った色紙を、にこにこしながら矯めつ眇めつしているのが、
まさに自画自賛で微笑ましい。
絵は本当に上手いもの。クリリンの絵はまるで本物みたいだし、
作者の鳥山明より上手いかもしれない、という自信も納得。
ダンダラ羽織の絵も、羽織だけじゃなくて、ちゃんと鉢金を付け、
手には刀を持った隊士（おそらく土方）が、ダンダラを着ている絵だった。
描いてる最中に、しきりに自分で羽織る手つきをしながら、
襟の開き方などを確認してたのが印象的。
この2枚のイラストは、あとの抽選会でプレゼントの対象となっていた。
質問コーナーでは、手を上げて選ばれた人がマイクを持って質問。
「舞台上での大失敗ってありますか？」
・「あんまり大失敗というのは無いんですが、
舞台上のアクシデントというのは、『ピッチフォーク・ディズニー』（2002年）
という舞台で、萩原聖人くんと宝生舞ちゃんとやったんですけど、
室生さんがソファに横になって寝てる場面で、近くのライトに何か入った
らしくて、ソファが燃え出しちゃったんですよ。
僕しか動けなかったから、舞台上にあったバケツ、それは前の場面で
僕がゲロ吐いてるんですが、そのなかに入ってた水をズボンの裾にかけて、
それでソファに座って、ジュッ、って、少しずつ消してったんです。
煙がわーっと出てたけど、お客さんは演出だと思ってたみたい」
質問者はそのあと、「先日越谷では、貴重な帽子の落下を拝見しました」
とさらに言葉を継いでいたので、聞きたかったのはL5Yの帽子芸の失敗
だったのだろうけど、それについては特に触れず。
次の質問「自分の好きな部分は？」
・「全部！…いや、結構コンプレックスだらけなんですよ。
うーん、でも自分の日々の過ごし方は好き。
部分、ということなら胸筋。あと、日々の過ごし方」
その次の質問「好きなお菓子はなんですか」
・「お菓子ってあんまり食べないんですけど、
キヨスクで売っている「梅ぼしじゅん」っていうのが、
梅干しがいくつか詰まってて、酸っぱくて美味しいです」
（追記：その後調べてみたら、これのことだった。
http://www.kenko.com/product/item/itm_6531025072.html
*「梅ぼし純24粒」（アサヒフードアンドヘルスケア）
しそ入りの梅ぼしから種だけを取り除き、そのままフリーズドライし、
タブレットに仕上げたもの
梅干しの自然な風味が生きたアルカリ性食品
最後は「土方さんとして、何か一言」
（これ質問だろうか？要するに土方の台詞で好きなものってこと？）
・「あー…、僕、あの台詞が気に入ってるんですよ。
『付き合ってるときはいいんだ。女は別れたあとが面倒くさい』」
場内どっと笑って質問終了。
サイン入りCDや、サイン色紙、ツーショット写真のサービスなど、
抽選会で会場の熱気はさらに高まる。
そして、サプライズ企画。
最後にいきなり照明が落ち、突然バースデイケーキが出てきて、
皆で「♪Happy Birthday」を歌って、31歳のお誕生日をお祝い。
マスゲームのように、席に用意されていた赤や白の紙を上に掲げると、
壇上からは「31」の文字に見えるようになっていたらしい。
今年はファンクラブでも特に催しはなかったし、
三日遅れだけれど、こういう機会があって嬉しかった。
最後にもらった花束を見て、「百合がありますね」と言うのに、
小倉トークライヴの最後の話を思い出した。
やはりもらった花束のことから花の話になり、
「どんな花が好きですか」と聞かれて、
「中越典子さんが、僕のイメージを百合と言ってくれたし、
香取くんから舞台の時にお花をいただいて、それも百合だったので、
百合は好きですね」と答えていたから。
司会は素人の学生さんたちだし、出演作などについても知識が足りないし、
段取りがうまくいかないところもいっぱいあったけれど、
彼ははそういう時、全然いらだったりしない。
「大丈夫大大丈夫」「ま、人生いろいろあるから」と、大人なお兄さん。
壇上に向けられた指示板に気付いて「ほら、巻いてって言ってるよ」だの、
抽選に当たったひとたちの流れ方にも気を配る。
最後の挨拶で、「呼んでくださった方、来てくださったかた、それから
後ろから照明を当ててくれたひとも、みんなありがとう」
と、裏方のスタッフに対しても、ちゃんと目を配っていて、
言われたひとは嬉しかっただろうと思う。
こういうところも素敵だなあ。
風邪、早く治りますように。
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