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2006年12月07日02:19

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ttB地方公演(防府・草津)

<前書き>
ttB(tick, tick...BOOM!)地方公演の詳細が分かった時には
本当に驚いた。
山口公演の場所が防府とは!何故?!
山口県での公演自体が珍しいことだとは思うけれど、
ここはまさに私の生まれ故郷。
この会場も合唱部の演奏会などで何度も立った思い出のステージ。
こんな機会は二度とないかもしれないと思い、チケットを取った。

同じく、滋賀県草津在住の友人も草津公演があることに驚愕していた。
ここも普段はまず公演など想像できない地方都市であることに加え、
京都に近く、中山道と東海道が合わさる場所で、
耕史くんにとって因縁浅からぬ土方歳三も訪れた宿場町。
「彼がこの街で公演することに意義がある」と興奮する友人に、
記念すべきこの地での公演を一緒に見ようと、チケット取りを頼んだ。

しかしチケット取りはリスクの大きい、博打みたいなものだった。
この時点で母の容態は予測がつかず、
無駄にするかもしれない可能性も大きかったのだ。
辛く不安な時期を経て母は10月半ばに急逝し、
結果的に両公演とも見ることが出来た。
はからずも四十九日の法要で帰郷する日程と重なったのは、
母がひそかにはからってくれたような気がする。
そんなわけで、法要をはさんで前後したこの二つの公演は、
私にとって複雑な思いが重なる特別なものとなった。
晴れ男で有名な耕史くんだけれど、どういっためぐり合わせなのか
防府でも草津でも、ずぶ濡れになりそうな雨が降り続いていた。

<防府公演(11月23日14:00〜)>
朝一番の新幹線で西へ。最寄の新幹線駅・徳山の改札を出たとたん、
ケーブルテレビの画面がずらりと並ぶ待合場所の、
ひときわ大きな正面スクリーンに耕史くんのアップが映ったので
うわっと驚く。よく見れば「マチベン」の神原啓吾くん。
そうだ今日はNHK−BS再放送、全6話一挙放映の日だったと思い至る。
ああびっくりした、とどきどきしながら在来線に乗り換え、
20分ほどで防府へ。

駅近くは開発されて昔の面影はまるでないけれど、
徒歩数分の公会堂は昔のまま。
http://www18.ocn.ne.jp/~eventeye/
この建物の特徴は軒先が深く、かなりタッパがあることだろうか。
(高さ7メートル半)
市内での音楽関係の催しは、ほとんどここで行われてきた。
客席数も補助席などを入れれば1800ほどで、
ゆったりとした落ち着いたつくり。クラシックな感じで音響は良い。

足を踏み入れたとたん、学生時代のさまざまな思い出が交錯して
一気に昔に戻ったような気がしたけれど、舞台に目をやれば
まごうことなきttBの装置が出来上がっている。
私にとって故郷と東京はまったくの別世界なので、
混ざり合わない二つのものが両方目に入ってきたようで混乱した。
振り向けばやはり座席後方は全面的に空席が多い。
当日券もぼちぼち売れていたようだが、箱が大きすぎるのだ。

ステージも広いので、いつもより移動距離がありそう。
さすがに前のほうの席は各地からかけつけた感じの
熱心そうなファンも多いけれど、
かなりお年を召したご夫妻だとか、
ご両親に連れられた小学生くらいの男の子が
ちょこんと座って真剣に見ているのが微笑ましい。
こういう客席風景は地方ならでは。

耕史くんが最初に舞台に歩いて登場すると拍手が起きたので、ちょっと驚く。
さまざま動いたあと、録音のナレーションが響き、
第一声の「ハイ、俺はジョン」という台詞でまた拍手。
客席の反応は素直で素朴な感じ。
それは演者にもよく伝わるのか、よい意味で力の抜けた感じもあり、
強調して笑いを誘ったりもしてメリハリのきいた演技。

最後はスタンディングオベーション。
「よいお客さんたちでした」と言われて嬉しかった。
雨の中、スタッフ一同貸切バスに乗り込むところまで見届ける。
大変だろうけれど、ある種遠足のような雰囲気もあって
楽しげに見えた。バスは次の公演地、福岡へ。

<草津公演(11月26日18:30〜)>
自宅法要をすませたその足で、新幹線に乗り京都へ。
在来線に乗り換えて20分ほどで最寄駅の南草津。
降り立つのは初めて。
仕事を終えた友人と待ち合わせ、彼女の車で会場へ。
駅から歩いても近いとのことだが、なにぶん雨で足元が大変だから。

会場のしが県民芸術創造館は、800席ほどで、こぢんまりと見やすい。
http://www.shiga-bunshin.or.jp/souzoukan/place/index.html
雨の中とはいえ、ここも各地からのファンの熱気にあふれている感じ。
防府では買えたクリスマスヴァージョンの赤と緑、
各色のオリジナルストラップは、すでに赤が売り切れ、
緑しか残っていなかった。福岡で売り切れたのかな。

冒頭、ジョンは第一声を発するまでの、立ったりすわったり、
落ちた楽譜を拾い上げたり、という導入部をいつもより延々とやっている。
しまいには拾った紙を折って紙飛行機にして飛ばしたり。
あきらかに必要以上に長いので、これはナレーションの音声トラブルで
ひきのばしてるのかなあと心配になった頃、ようやく「チック、タック…」
と始まってほっとした。やっぱり何かあったのだろう。
早朝の階段の場面でも、小鳥の声のタイミングがずれたようだ。
あと、「Sugar」で愛内さんが小テーブルに乗って
歌い踊るシーンで、テーブル面ががたっとかたむいた時があり、ひやっとした。
地方公演は一回こっきりの上演だから、音声だとか照明だとか、
アクシデントがないかどうか結構はらはらするもの。

同じ舞台を何回も見ていると、そのつど細かいアドリブが増えたり、
ひっこめたりしていることがよく分かる。
シュワルツネッガーの映画の台詞は毎度違っていたような。
マイケルの会社に出かけたジョンが、やり手の女性の身振りを
いちいち真似るのも今回初めて見たけれど、
ユーモラスでさかんに笑いが起きていた。

歌は最初から素晴らしかったけれど、
やはり動きにキレが出てくるというのか、
体が、足が、踊ってるなと随所で感じられた。
合間をあけながらも、一ヶ月半に及ぶステージ。
役により深く同化し、より進化してゆくのだろう。
会場が狭い分拍手は熱かった。
カーテンコールのあいさつによれば、前夜大阪に宿泊し、
公演のためだけにバスで草津に移動してきて、
またすぐ次の公演地の大阪へ移動とのことなので、
街を歩く余裕はなかったとのこと。

せっかくゆかりの地へ来たのに勿体ないというか、残念。
京都・江戸間をむすぶ中山道と東海道のちょうど分かれ道にあたる草津。
「土方が歩いた土地だってちゃんと分かってるのかなあ」とぼやく友人。
代わりに(?)私たち二人が翌日草津宿を歩いた。

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