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2015年06月10日10:55

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パート35. (2)

  ミラクルに成長する伊太利亜、パゾリーニはグラムシ的にマゾヒズムする。彼の無作為な構図は、イデアや論理を断ち切り原初に回帰するのだ。ロージは『シシリーの黒い霧』(1962)、『現実を動かす手』(1963)、『黒い砂漠』(1972)、戦後を検証する。トリコロールをイデア化していく仏蘭西において、ゴダールはマルクーゼ的にマオイズムする。彼は旧美学を紛糾する。愛が主人公を行動させ、彼は若くして死ぬ。恋愛は解放であると同時に、喪失であり逃走である。
  イリュージョンからの逃走、それが原初、検証、紛糾、そして事物そのものへと向かうとき、駅は社会において闘争する。彼らは『列車の到着』を覗き込む。車窓にエキゾティズムへのロマンが表される。Extension of Man, Man! 知らない遠くが、内と外を併存させる。車窓はやがてスクリーン上の絵画に受け継がれ、そしてそこにさらなる拡がりとして映し出されるだろう。逃走は闘争として在る。逃避主義が申し立てられるのではない。バベルの崩壊以前の、無階級という願望が彼にミームしているのだめカンターヴィレ。ラ シオタ駅への列車の到着、、シエスタに見る夢は「共存」という言葉が生まれる以前の、確かな触覚にある。

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