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2014年03月24日00:35

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今川小路(『夜のせんせい』第4、8、10話ロケ地)

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男(鮫島)の煙草にライターで火をつける大澤。
ガード下。電車の音。
鮫島「高校生のお前もあと二ヶ月か」(煙草の煙が流れる)
大澤「はい」
鮫島「楽しいか」
大澤「……」
鮫島「あっちの準備もやってんだろうな」
大澤「もちろんです。仕事ですから」
 【第4話】
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大澤「早まった?」
鮫島「ああ。すぐにでもやらなきゃならねぇ」
大澤「……」
鮫島「準備は出来てんだろ」
大澤「もちろんです」
鮫島「高校生活とやらも終わりだな」
大澤「はい」
電車の音。
 【第8話】
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定時制高校の教室で見せる顔とは別の、裏世界の大澤の姿。
時折短く挿入されるガード下の場面には不穏な空気が漂い、
義理に縛られ自分の思いを抑えている大澤の顔に切なくなる。

<今川小路>
この路地は神田鍛冶町の通称「今川小路」。
(東京都千代田区鍛冶町1-1-10)
神田駅近くにはガード(架道橋)が実にたくさんあり、
「中央線(1)黒門橋架道橋」というようにそれぞれ名前が記されているが、
その規格名称で言えば、ここは「東北線(5)白旗橋架道橋」である。

ごく狭い通りながら、どっぷり濃厚な昭和の匂い。
朝ドラ『あまちゃん』の無頼寿司周辺のロケ地にも使われている。
伝説に聞く戦後すぐのカストリ横丁のよう。
今でもそのまま残っているのが奇跡のように思える。
しかし神田駅周辺は大改修の工事に入っているので、
ここもいずれは立ち退きになってしまうのかもしれない。

「今川小路」という看板が出ているのは千代田区鍛冶町1丁目だが、
反対側に抜けると中央区日本橋本石町。
こちら側は現在「東北縦貫線」の高架線工事中でごたごたしているし、
大澤場面の撮影は、いつも今川小路看板側の方だったようだ。

カット頭は4話と8話いずれも路地の内側から
外堀通り側に立つ二人の後ろ姿をとらえている。
小路の居酒屋「大松」という看板の下の「松」の部分が手前に見え、
画面奥に「日東ビル」という看板がはっきり見えた。
歩いてみると、日東ビルの手前には
花柳流日本舞踊を教える古い木造のお宅などもあり、
家の前に並んだ鉢植えには椿も咲いていて心和んだ。

その昔、今川小路の場所には「龍閑川」という川が流れていたそうだ。
元々は江戸時代に作られた「神田掘」という掘割で、
幕末に一度埋め立てられた後、明治時代に再び掘り返されて
「龍閑川」と呼ばれるようになったとか。

その後、関東大震災後の瓦礫処理の為に埋め立てられたそうだが、
すぐ近くの外堀通りの信号には「竜閑橋」の名が残っているし、
外堀通りに面した小さなスペースには、
大正15年(1926年)に掛けられた「龍閑橋」の一部が保存されている。
日本で初めての鉄筋コンクリートトラス橋で、貴重なものとのこと。
大澤と鮫島が顔を向けている方角に向かって歩いてゆくと、
日東ビルの向こう側にこの橋の遺構があるので一見の価値あり。

<ホテルメイン神田>
第10話(最終回)で大澤が「これ、手配してたものです」と、
鮫島に高跳び用のパスポートを渡すのは、
今川小路(東北線[5]白旗橋架道橋)から、その隣ガードの
西今川橋架道橋(東北線[6])へ向かう通路にあたる狭いスペース。
今川小路看板のすぐ脇(左側)の線路高架と
細長い「ホテルメイン神田」に挟まれた場所。
http://www.hotelmain.jp/index.html
(東京都千代田区内神田3-1-6)

画面では大澤の背景の壁面に貼られたチラシなどが見えるが、
これは現場壁面に取り付けられている
「東北線(5)白旗橋ガード お願い 自転車等が衝突したのを見た方は、
至急御連絡下さい。 JR東日本東京施設指令」 という表示板を
隠すための小道具だったらしく、実際には貼られていない。
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