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2014年03月18日00:05

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西郷橋(『夜のせんせい』第9話ロケ地)

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夜の道。自転車をついて歩く若杉に付き添っている大澤と華。
若杉「すぐそこなんで」(二人に別れ、道を曲がろうとする)
大澤「おい」
若杉、振り向く。
大澤「次からはなんかあったら俺に言え」
若杉「…どうして。たいして話したこともないのに」
大澤「同じクラスだ」
若杉を正面からじっと見つめたあと、踵を返して去る。
そちらを見やる華。うつむく若杉。
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台詞はわずかだし、ごく短いシーンだけれど、
クラス仲間への大澤の思いの深さがまっすぐに伝わってきて、
ぐっと胸に響く場面。

<西郷橋>
歩いている場所は旧山手通りの一部としてかかっている西郷橋の歩道。
(東京都渋谷区鉢山町14番地あたり)
三人は画面奥の代官山町方面から、手前の南平町方面へと歩いて来ている。
「すぐそこなんで」と言って若杉が向かおうとする画面右手は、
西郷山公園入口あたり。

彼らの歩みとは逆だけれど、
仕事帰りに旧山手通りを歩いて代官山方面に向かうことはよくあるから、
この西郷橋は何度も渡ったことがある。
下は水の流れではなく、道路を跨ぐ立体交差の橋。
車道側に立つ街灯と、橋柱上の丸いライトは画面でも印象的。
ライトを支える柱部分や、車道との境の柵の緑青色も好もしい。
竣工は1939年(昭和14年)4月。レトロでエキゾチックな魅力がある。

今回改めて調べてみたところ、意外なことを知った。
元々この橋は、三田用水を通すための水道橋だったとのこと。
江戸時代初め、玉川上水を下北沢で分水し、
三田・芝方面に流れていた水路が三田上水。
1722年(享保7年)の上水廃止後も、
農業用水に利用するため「三田用水」として使われ続け、
1974年(昭和49年)まで恵比寿のビール工場に洗浄用水を供給していたとか。
彼ら三人が歩いていた歩道部分はその用水跡なのだ。

<西郷山公園>
http://meguroku-net.com/meisyo/saigouyama/saigouyama.htm
西郷橋の名前は、このあたりが西郷山と呼ばれていたことから来ている。
若杉くんが振り返る場面は、西郷山公園の入口あたり。
画面には入っていないが、左手に「Green Cafe」の建物がある。
こちら側は目黒区青葉台。(公園の住所は目黒区青葉台2-10-28)

明治時代、西郷隆盛の実弟・西郷従道が兄・隆盛の再起を願って購入したものの、
隆盛が西南戦争により没したため、自身の別邸として利用するに至った土地。
その由来により通称「西郷山」。
元々江戸時代は豊後竹田城主・中川氏の抱え屋敷だったところとか。
その後様々変遷の後、西郷山公園として開園したのは1981年5月。
傾斜に沿った見晴らしのよい公園で、今はちょうど芝生広場の河津桜の見頃だった。
なお、映画『ステキな金縛り』の一部もここで撮影されている。

<マダム・トキ>
「おい」と声をかけられて若杉が振り向くと、
切り返しの大澤と華のショット。
「次からはなんかあったら俺に言え」と言う大澤の背景に、
道向かい側の街路樹と白っぽい塀が見える。

これはフレンチレストラン「マダム・トキ」の塀。
http://www.madame-toki.com/
(東京都渋谷区鉢山町14-7)
旧山手通りに沿って建つ瀟洒な一軒家で、
べんがら色の壁や緑色の窓覆い、黄色い看板などの色が鮮やか。

メニューを見ると結構なお値段なので食事したことはないけれど、
入口のパンやお菓子の売り場で、美味しいパンを買ったことはある。
三谷ドラマ『王様のレストラン』のオープニングは、
このレストランの外観が使われているそうだ。
このあたりはちょっと日本離れした絵になる建物が多いと思う。
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