3月11日午後3時前後に職場で体験した揺れは、
これまで生きて来た中でも初めての大きさ。
防火ドアが揺れで閉まるのを必死で押さえているうちに、
書架がゆさゆさゆれて、上段の重い本がどさどさ降って来る。
外に駈け出そうとしても、足元がゆらゆら。
JRも私鉄も地下鉄も全ストップ。
幸い職場の自転車を借りることが出来て、
明治通りを渋谷から池袋方面へと走ったけれど、
車道の車は渋滞で殆ど動けず、バスも満杯のまま立ち往生。
歩道が人の波でいっぱいなのに目を見張る。
こんなに人が歩いているのは見たことがない。
何人かは車道にまではみ出してくる。
自転車は人と車に挟まれて進退きわまってしまう。
時々降りて押したり、ゆるゆる走らせたり。
おまけにアップダウンのある道なので色々難儀した。
コンビニもスーパーも飲食物を求める人で、レジは長蛇の列。
やっとのことでうちに辿りつき、こわごわドアを開けたら、
上にあったものが何もかも落下していて、文字通り足の踏み場もない。
ピーピー警告音がするからびくっとして、あたりを見回すと、
冷蔵庫のドアが開きっぱなしになっていた。
中では卵が落下してつぶれている。
テレビがずれ、録画デッキも落ちていたが、幸い壊れてはいない。
奥の部屋は、箪笥の上の人形ケースが落ちて粉々。
ガラスの破片はナイフのように鋭く、うっかり指を切ってしまった。
真っ赤な血が盛り上がってぽたぽた垂れるので、
あわてて絆創膏を巻いた。
天袋にあたる棚に乗せていた額やら箱やらが雪崩を起こし、
クローゼットが開かなくなっていたのをなんとか引っ張り出して並べる。
食器戸棚も開いてしまって、かなりの食器がお陀仏。
母の写真や位牌も倒れ、線香立てがひっくり返って灰神楽。
一通り片付けるだけでくたくた。
天災に対して、人間はなんと無力なものだろう。
でもまあ、電気とガスは生きているのがありがたい。
(ガスはもちろん停まっていたので、復元ボタンで修復した)
週末の予定は変えざるを得ないかもしれないけれど、
怪我をしなかっただけでも幸運と言うべきかも。
とりあえず我が身の無事の御報告まで。
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