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2010年09月06日23:02

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松雪泰子さんの『Mother』への思い(『Grazia10月号』)

もう一ヶ月も前のことだけれど、
「週刊ザテレビジョン」第30号(2010年8月4日発売)で発表された
<第65回ドラマアカデミー賞>において、
ドラマ『Mother』は、最優秀作品賞、主演女優賞、助演女優賞 、
監督賞 、脚本賞 、ザテレビジョン特別賞・新人賞の六部門受賞という快挙。
このドラマに深く心揺さぶられ、今も考え続けているファンとしては、
我がことのように嬉しかった。
http://blog.television.co.jp/drama/academy/2010/08/04/

主演女優賞に輝いた松雪さんは、
「撮影の間はすごく深い時間を過ごしていたので、
終わってからしばらくは心にポッカリ穴があいたような切ない気持ちでした」
と語っているけれど、どれほど濃密な時間だったか想像に難くない。
トロフィーを手にして微笑む姿は、すでに奈緒さんからは離れて、
憂いの影もなく綺麗だったけれど。

今日書店で雑誌をあれこれ見ていたら、
女性誌『Grazia(グラツィア)』に松雪さんの記事があったので読んでみた。
(p.32〜37 ブランド適齢期へようこそ 松雪泰子×ボッテガ・ヴェネタ)
http://www.joseishi.net/grazia/month/mokuji/index.html
素敵なドレスやコートを身に着けた写真も雰囲気があって魅惑的だったけれど、
『Mother』へのなみなみならぬ思いが伝わってくる談話がとても印象的。
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 ドラマ『Mother』の収録に入る前に、
 アクターズスクールに通ってみたんです。
 頭で考えるのではなくて、
 フィーリングを自由に動かしながら、演じてみたいと思って。
 その領域に一歩、足を踏み出したいと思って。

 スタッフが本物のドラマを作ろうという気概を持って
 臨んでいた人ばかりだったのも、
 きっかけのひとつではあったんですけれどね。
 時間に追われ、形だけは何とかするというような、
 ありがちな流れに、危機感を感じていたんです。

 スクールでのレッスンは、心身のエクササイズに近かったかもしれない。
 身体のある部分を解放してやると、
 急におかしさがこみあげてきたり、涙があふれたり。
 消化しきれていなかった感情が炙りだされてくる。
 感情は身体の一部で、感情は身体に刻み込まれているんだと、
 実感するような作業でした。
 
 撮影中、母が子どもの面倒を見に来てくれていたんですね。
 ドラマの題材が、母親だということも、自分の人生と重なったかもしれない。
 仕事が終わって、実家に帰る母を見送る時、
 心から”ありがとうね”と言葉が口をついて出た。
 母は案外サラリと帰ってしまったのだけど、
 パタンとドアが閉まった途端に涙が止まらなくなっていた。

 吐きそうなほどの緊張感にも見舞われた撮影だったけど、
 その充実感は幸せでした。
                (p.37より引用)
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松雪さんの真摯な気持ちに打たれてしまう。
これだけ身も心も打ち込めば、終わった時の喪失感がただならぬのも道理。
やはりスタッフも演者も、すべてのひとがこの作品に打ち込んでいたからこそ、
あんなにも胸を打つ、志の高いドラマになったのですね。

『Mother』によって、すっかり松雪さんのファンになってしまった。
幅広く活躍しているかただから、舞台でも耕史くんと共演して欲しいなと思う。
Grazia写真の、ちょっとバタ臭い美貌を見ていたら、
テネシー・ウィリアムズの名作『欲望という名の電車』を、
松雪さんのブランチと耕史くんのスタンレーで見てみたくなった。

繊細な美意識と少しトウのたった美貌を持つブランチ。
彼女を追い詰め、最後は粉々にしてしまう粗野で男っぽいスタンレー。
『Mother』前半、ことに第5話の二人のイメージがちょっと重なるのだ。
年齢的にもかなり良いバランスのような気がする。
今のところ私の勝手な脳内キャスティングですが、実現しないかなあ。
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