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2010年08月30日01:03

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エスコルテ青山(『Mother』最終話ロケ地)

葉菜が眠るように逝ってしまったことを暗示する望月家場面のあと、
カメラはかなり上からの俯瞰で、藤子をとらえる。
現代的建築物のそばの通路で、彼女は携帯をかけながらせわしなく歩いている。

「あ、もしもし奈緒?
 ごめんね朝早く
 生まれたの 男の子
 手術が終わるまでまだ抱っこも出来ないんだけどね
 …もしもし?」

藤子の足が止まり、ややあってバッグを持った左手がだらりと下がる。
「…うん…」
「…そう…」

いつもうなってしまうのは、こういうさりげなく心憎い描き方。
具体的に台詞には出なくても葉菜の死は明らか。
これ見よがしに表情に密着するのではなく、
むしろ引けるだけ引いて、上空から点のように写しておいて、
だらっと力が抜けるように手が下がることで暗示するのはさすが。
「そう…」と言った後、携帯を持つ手をおろして、
空を見上げる藤子の顔が初めてはっきり見える。
万感去来する胸の内を秘めた表情がうつくしい。
空には消えゆく飛行機雲。
短いながらも、ここも忘れられない印象的な場面。

俯瞰で映る通路には、大きなおなかでゆっくり歩く女性も見え、
おそらく芽衣が出産した病院のあたりという設定なのだろう。
ロケ地は北青山の「エスコルテ青山」(東京都港区北青山2-7-15)。

http://loca.ash.jp/info/2010/d201004_mother.htm
→ロケ地094
・鈴原籐子が電話で望月葉菜が亡くなったことを聞いた場所
→ escorter AOYAMA
http://www.arcstyle.com/tokyo/192_escorter.html

ここは地下鉄「外苑前」駅のすぐそば。
NTT青山ビルの1階部分と屋外を2004年に改装した建物で、
建物脇の通路は青山通りからスタジアム通りへと通り抜けられる。
少し傾斜があり、通路の上に格子状に編まれた軒のような部分が印象的。
設計は隈研吾(くまけんご)氏。
近いところでは根津美術館の改築でも有名で、歌舞伎座の改築もこの方。
和の部分を生かすイメージになりそうで期待している。

藤子は青山通りからスタジアム通りに向かって歩いていて、
スタジアム通り側の広場に植わった竹も見える。
飛行機雲が消えてゆく空に見えているビルは、
画面右手前はこの通路わきのNTTの建物。
左に突き出しているのは神宮外苑ビルである。

*写真は左から順に
・藤子俯瞰図
・スタジウム通り側から見た通路
・NTT青山と神宮外苑ビル
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