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2010年08月19日02:02

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表参道(『Mother』第2話、3話、6話ロケ地)

<第2話エンディングロールの運び>
第2話のラストあたりは、ケヤキ並木の表参道が舞台。
お金が底をついて、とうとう奈緒は養母の藤子に頼る決心をし、
継美の手をひいて藤子が社長をつとめる会社の近くにやってくる。

そのすぐ近くの喫茶店では、藤子と奈緒の実母の葉菜が会話している。
奈緒が今どこにいるか分らないと聞いて、
葉菜はもしものことがあったのではないかと心配しているのだ。
もちろん藤子も不安は感じているけれど、
葉菜の持ってきた『北海道で身元不明遺体 30歳代女性』という新聞記事を
笑い飛ばして否定する。

通りに面したおもちゃ店キディランドで待っているように継美に言い聞かせ、
奈緒は歩道橋を渡って道の反対側へ。
同じ頃、通りの反対側で、店から出て来た藤子と葉菜がお辞儀をし合い、
踵をかえして会社へ戻ってゆく藤子を見送ったあと、
葉菜も歩道橋を渡って道の反対側へ。
二人は歩道橋の真ん中ですれ違う。
何も知らない奈緒はむろん気付かないけれど、葉菜は一目で気付いた!

歩道橋を下りたところで、携帯電話を開き、藤子に電話する奈緒。
それを道の反対側の、歩道橋下の電話ボックスにすがるようにして見つめる葉菜。
まさにその時、キディランドから走り出て来た継美が、
道の向かい側の奈緒に向かって「おかあさーん!」と手を振る。
はっ!と継美を見る葉菜。
視線を道の反対側にむけると、奈緒が継美に手を振り返している。
驚愕しながら状況を悟る葉菜。

この劇的な場面が、エンディングロールの流れる間に展開するのは、
何度観てもどきどきしてしまう。
思えばその後も、毎回のように最後の最後に劇的なる展開がやってきて、
どうなるの?このあとどうなるの?!とぐいぐいひっぱられ続けたのだ。

<表参道の通り実景>
表参道(おもてさんどう)は、1920年(大正9年)に創建された明治神宮の
正面側参道として整備された道路。
東京都渋谷区と港区にまたがって位置し、
都道413号線のうち原宿駅前付近から青山通りと交差する表参道交差点までの
区間を指す。(ウィキペディアより)

上京した頃は、結構このあたりを歩いたものだ。
ケヤキの緑と、その頃はまだあった同潤会アパート(青山アパート)の風情が
お気に入りだったし、路上に並べられたアクセサリーを買ったりもしていた。
「生活の木」も好きだったなあ。今はだいぶ様変わりしたけれど。
大好きだった青山アパートが解体されたあとは、やや足が遠のき、
その後並んだ店舗もかなり入れ替わって、大きなブランドショップが増えたが、
やはり独特の魅力を持つ素敵なストリート。

原宿側から下ってゆくと、まず広い明治通りと交差する。
その少し手前、道の両側にはとても大きな燈籠があって、
ここが明治神宮への参道なのだということを思い出させる。
燈籠はこのずっと先の、青山通りとの交差点手前にもあって、
「表参道」の始まりと終わりを示しているような目印。
表参道駅のあたりは港区南青山に入るが、そこまでは全部渋谷区神宮前。

交差点近くのラフォーレ原宿はかなり昔から有名だけれど、
明治通りをはさんだ向かい側のGAPはすでに取り壊されて囲いが出来ている。
その囲いに昭和時代の古い原宿写真のパネルが展示されていて見入ってしまった。
今度は表参道通りを渡って、向かいのロッテリアがある側へ。
奈緒と継美が歩いているのは、こちら側の歩道。
歩く奈緒のバストショットのバックに靴屋のASBee(アスビー)が見える。
そのまま少し行くと、赤地に白抜き文字看板のKIDDY LAND(キディランド)。
各階におもちゃがあるけれど、第3話で継美と葉菜が最初に出会う場面は、
一階ではなく二階のぬいぐるみ売場だと思う。

キディランドのほんの少し先に歩道橋がある(神宮前歩道橋)。
奈緒はこの歩道橋の階段を昇り、道向かい側へと渡る。
藤子の会社はそちら側にあるという設定なのだろう。
一方、葉菜はキディランドの道向かいあたりに出てきて、
藤子と別れの挨拶をかわす。
画面には映っていないけれど、二人が立つのはローソンのすぐ脇。
お辞儀をしあう二人の背景にちらっと見えている燈籠は、
明治通り向こうの、原宿駅側のもの。
藤子はここから明治通りとの交差点のほうに向かって行き、
葉菜は逆方向の神宮前交番のほうに歩いてきて、歩道橋の階段を昇り始める。

歩道橋は二人すれ違うのがすれすれの狭さ。
例によって画面ではそれほどには思えないのだけれど、ゆずり橋レベルだ。
カメラは奈緒の背中越しの葉菜、切り返して葉菜の背中越しの奈緒をとらえる。
葉菜の背景に見えている白い建物はRalph Lauren(ラルフ・ローレン)旗艦店。
奈緒の背景に見えている、反物のような縦長の区切りのあるガラスの建物は、
BVLGARI(ブルガリ)旗艦店。

表参道の通りは真ん中に中央分離帯があり、そこのポールに国旗なども掲げられ、
車道部分が片側2車線の対面通行となっている整然としたつくりなのだが、
そういう風景を撮影するのに、歩道橋の上は格好の場所。
奈緒が継美と歩いてくる場面の前に、表参道ヒルズの俯瞰ショットがあるのは、
この歩道橋からの撮影かもしれない。
歩道橋の、青山寄りの横腹部分には「大原 富ヶ谷 渋谷 新宿」という
地名の位置の表示がある。「413 304(明治通り)」という通りの表示も。
二人のすれ違いを俯瞰でとらえたカットは、近くのビルの上からだろうか。

第6話の継美の「かえりみち」ノートに記された「ほどうきょう」の
イメージショットも、この歩道橋である。
葉菜がすがっていた電話ボックスに近いあたり、
つまりキディランド側から向かいの交番や
ラルフローレンの側を見る位置で撮られている。
ちなみにこの通りには、青山通り寄りの位置にもう一本歩道橋があって、
そちらは「神宮前第二歩道橋」。
ここもドラマや映画で目にすることが多い気がする。

それにしてもいつも人通りが多いところだけに、
ここでの撮影はきっと大変だっただろうな。
あの雑踏はエキストラなのか、一般のひとも入っているのか。
そしてまた、ここではなく桜ヶ丘のカフェで撮影された喫茶店場面が、
ここの通りの場面へとつながれ、
キディランドから走って行った継美が、遠く離れた聖蹟桜ヶ丘の図書館で
奈緒を待っているのを知っている今は、
映像の魔法につくづくと感じ入ってしまう。
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