mixiユーザー(id:949383)

2010年07月22日02:18

66 view

多摩の図書館(『Mother』第3〜4話ロケ地)*聖ヶ丘図書館、日野市立中央図書館

<図書館場面>
ドラマ前半では何度か図書館が出てきて、重要な役目を担っていた。
まず第1話で、虐待からなんとか逃れたかった怜南が、
何かで赤ちゃんポストのことを知り、
その記事を確認しに、公共図書館に行くところ。

司書「探し物見つかった?」
怜南「はい。この漢字なんて読むんですか?」
司書「それは『札幌市(さっぽろし)』」

こんな幼い子が、自分で自分を”親が育てられない子”とみなして、
自らポストに入りに行こうとする痛ましさに慄然としてしまうけれど、
「ドラマロケ地案内」
http://location.la.coocan.jp/mother2010.htmlによれば、
怜南が新聞記事を探しに行った図書館はここ。

・市立室蘭図書館 (室蘭市本町2-2-5)
http://www.city.muroran.lg.jp/main/org9440/library.html
*「室蘭民報」にもロケ地関連の記事が出ている。
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/02/19/20100219m_04.html

第3話で、奈緒が必死に職探しをしている昼の間、
継美がそこで過ごし、うっかりさんこと望月葉菜に相手をしてもらう図書館も、
葉菜が新聞記事から継美が室蘭で行方不明となっている怜南だと気付き、
第4話の冒頭で地方新聞の詳細記事を確認しに行く図書館も、
とても感じが良くて印象的。
ロケ地ガイドによれば、ロケはいずれも多摩地域の図書館で行われている。
http://loca.ash.jp/info/2010/d201004_mother.htm

第3話図書館→ロケ地031
・多摩市立聖ヶ丘図書館 (多摩市聖ヶ丘2−21−1)

第4話図書館→ロケ地040
・日野市立中央図書館(日野市豊田2-49-2)

さすがに室蘭まで行くのは無理だけれど、多摩なら身近なところ。
新選組関係の史跡や行事で何度か行っているものの、
この二つの図書館を訪れるのは初めて。

<聖ヶ丘図書館>
http://www.library.tama.tokyo.jp/library_kakukan.html

最寄り駅は京王線の「聖蹟桜ヶ丘」駅か、小田急線の「永山」駅。
それぞれの駅をつなぐ「桜06」系統のバスに乗って、
「聖ヶ丘センター」バス停で下車。徒歩一分とある。
他の都合もあったので聖蹟桜ヶ丘のほうから行ってみた。

この駅で下車するのは初めてだが、「聖蹟」と名が付くからには、
天皇が行かれたことがあるのだろうな、と思って調べてみると、
やはり明治天皇の御狩場があったからとのこと(連光寺付近)。
バス路線には「行幸(みゆき)橋」という橋もある。
近年ではスタジオジブリ作品『耳をすませば』(1995)の
舞台モデルとなったことで有名。
思えばあれも図書館が重要な役割を担っている作品だったなあ。

バスは上へ上へと上っていき、眼下に見えてくる屋根の連なりは、
確かにあの作品で見覚えのある景色。
おかげで”♪カントリーロ〜ド”というエンディング曲が頭から離れない。
春日神社、聖ヶ丘カントリークラブ、多摩大学など多くのバス停を経由し、
聖ヶ丘センターまで15分以上かかった。
あとでよく見てみると、永山駅からのほうが近いようだ。

さんざん上のほうへと上がってきたうえに、バス停からさらに階段を上がる。
ようやく見えた建物は「ひじり館」。この中に聖ヶ丘図書館がある。
ちょっと突き出た三角屋根と、円形状の入口付近、
その上の幾何学的装飾など、特徴的な外観は印象的。
ドラマの中でも写っていた、薔薇の花のアーチは、
季節を経て青々と茂っていた。
それにしてもドラマの中では原宿のキディランドにほど近いはずの図書館が、
こんなに離れた山の上ということを知って、改めてモンタージュの魔法を思う。

ここは地域のコミュニティセンターとなっていて、
学童クラブやシルバーコーナーもあり、さまざまなひとが過ごしているようだ。
入口から図書館までは仕切りもなく直行。
貸出返却のカウンターのわきを抜けていくと、すぐに児童コーナー。
第3話で、慌てて駆けつけた奈緒に「おかあさん!」と笑顔で振り向く継美は、
ここの「おはなしコーナー」の中の丸いテーブルについていた。

このコーナーにはやさしいローズピンクのカーテンが備えられていた。
おはなしの会の時などは、これを引いて囲うのだろう。
一角に靴を脱いで上がれるスペースもあり。
回りは絵本の表紙を見せるようにぐるりと展示してある。
あ、「海のおばけオーリー」があるな。
ロケ地の常で、やはり思ったより小さな場所だけれど、
窓から外の緑がいっぱい見え、天井も高くて明気持ちが良い。
入口からこのコーナーまでのあたりには、
幼い子向けの本や、紙芝居などもいっぱいあって、
よく知っている作品を久々に目にして懐かしかった。

そっと様子をうかがっていた葉菜さんとのやりとりは、
昔話や「ちしきの本」の書架周辺だったような。
迎えに来た奈緒と出ていくのを、書架のかげにそっと隠れて見送る時は、
窓際の「読み物」(分類91/92)の棚を背にしていた。
翌日の図書館で、隠れようとしながらも見つかり、
とうとう奈緒と顔を合わせるのも、このあたりだったろうか。
あわてて落とした本に、二人して手を伸ばして触れ合い、はっとするのも。
この本については別項で。

カウンター左手奥には対面朗読室や録音室もあり、
郷土資料コーナーやCDカセットコーナーもあって、
小さいながらも充実している感じ。
書架は皆明るい色の木製で、目にやさしい。
継美ちゃんも本当に居心地がよかったことだろう。

利用案内を見ると、休館日は月曜日ではなく木曜日。珍しいな。
頼みの綱の図書館が休みで、
入口前で立ち尽くす奈緒と継美を思い出してしまった。
あの日は木曜日だったのかしら。

<日野市立中央図書館>
https://www.lib.city.hino.tokyo.jp/

日を改めて、今度は日野市立中央図書館へ。
日野駅付近には何度も行ったし、日野宿本陣にも近い甲州街道沿いの
日野図書館なら知っているのだが、こちらは隣の豊田駅が最寄り。
南口の階段を下り、タクシー乗り場を左に見て進むと行く手に交番。
その手前の呉服屋さんの角で左折し、道なりにほぼまっすぐ進み、
車道に出たら渡って右へ。すぐに煉瓦造りの建物が見える。

日野市では一番大きい図書館というだけあって、二階建ての大きな建物。
一階入って右手に児童コーナーが広がり、もう少し進むと左手にカウンター。
そのなかでは一番右手の角のあたりの職員に、
葉菜さんは地方新聞の記事のことを尋ねたのだった。

彼女が操作していたのは、通常の所蔵検索機ではなく、
新聞記事のデータベースだったような。
記事の写真を見て継美がこの道木怜南だとはっきり分り、呆然とする。
その後ろ姿をとらえたカメラがズームバックしていくところでは、
葉菜さんは大きなガラスに面した場所で、
外側向きに検索コーナーのパソコンに向かっている。
椅子は背もたれなしの木製丸椅子。

実際に行ってみると、ここは中庭に面していて、吹き抜けのように天井が高い。
ドラマ画面でも、ガラスの向こうに木々の緑が見えていた。
ガラスは八面あって、とても大きい。
この一角に蔵書検索用のパソコンはあるものの、
立って使う高さの机で、位置も少し違っている。
児童コーナー寄りの外側向きの場所には、座って使う検索機あり。
撮影時とレイアウトが変わったのではなく、
多分絵になるように、撮影時だけ位置を動かしたのではないかと思う。

館内をぐるりと回って見た。
中庭に面し、ガラス面からひかりが差し込む場所には、
背もたれのある茶色の布張り椅子がずらりと並んで、
利用者のひとたちが、思い思いに新聞や雑誌を広げていた。
昭和48年築とのことで、木製の書架も古めかしい感じはあるけれど、
並んでいる本は圧倒的に多い。25万冊以上あるとか。
全集などは古い版で懐かしい。

書架は下二段が斜めに突き出していて見やすいかたち。
それぞれの書架の脇には、腰掛けて読めるように椅子がある。
かたちは茶色の布張り背もたれなしの四角い椅子や、
子どもの椅子のように背の低いちいさな木製椅子や、
オレンジ色のプラスチックの椅子などまちまち。

カウンターに対して、右手に広がる児童コーナーと、
縦長に広がる一般コーナーとが、大きなL字型をつくっている。
一般コーナーのカウンター向かって左手のほうには天窓があり、
扇風機が静かに回っていた。
いろんな面で懐かしく、心なごむ感じ。
ここで前日の聖ヶ丘図書館にはなかった本を見つけ、
読みふけっていたら、小一時間たってしまった。

ガラス面から見える中庭には、
児童コーナー寄りの検索機脇のドアから出入り出来る。
すぐ近くのベンチに座っている男の子たちや、
傾斜の下にある流れに足を浸しながら楽しげにおしゃべりする女の子たちが見え、
良い場所だなあと微笑ましくなった。
庭には大きな欅などが影をつくっている。
木々の向こうにはちいさな祠や竹林も見え、日野の空気を感じた。

*写真は左から順に
・聖ヶ丘図書館(ひじり館)外観
・検索後、うつむく葉菜の後ろ姿
・中庭側から見た日野市立中央図書館
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2010年07月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の日記

もっと見る