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2010年07月13日14:24

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用賀〜二子玉川(『Mother』第3〜4話ロケ地)*マルデナポリ、 深沢中学校北側の道、用賀三条通り、多摩川河原

ロケは実にさまざまな場所で行われているけれど、
ロケ地ガイドに載った住所を、地図で一つ一つ確認してゆくと、
ある地点を中心にして、いくつか固まっていることにも気付く。
http://loca.ash.jp/info/2010/d201004_mother.htm

第3話〜第4話では田園都市線の用賀駅周辺の場所が何箇所かあるので、
まとめて回って見ようと、珍しく友人を誘って行ってみた。
もちろん友人も熱心な『Mother』ファンである。

<マルデナポリ>
果歩と継美がランチを採るイタリアンレストラン。
合間に藤吉駿輔が現れて、写真を見せながら継美を問い詰める場面のロケ地。
この時の駿輔には非難轟々だったなあと思い出す。

・第4話ロケ地042→マルデナポリ(世田谷区用賀2-29-20)
http://www.mar-denapoli.com/

用賀駅東口から徒歩3分ほど。
用賀中町通り沿いで、家電製品店コジマの向かい。
白と水色カラーの可愛らしいつくり。
内部の写真も撮りたかったので、11時の開店と同時に入店し、
お客さんがいないうちに、お店の方に許可を得た上で撮影した。

案内されたのは窓際の明るい席だけれど、
ドラマ撮影は低い仕切りの向こう側の、調理場に近い側の黒いソファ席だった。
そちらから窓の外を見てみると、ひかりいっぱいでまぶしいほど。
水色の日よけがガラス越しに透けて見えて、青ガラスのようで綺麗。
継美ちゃんの好きな水色主体に場の色が選ばれたのかな。

店内も全体に水色と白のトーンで洒落て明るい感じなのだが、
ドラマではにぎやかな装飾部分(貼られたナポリ写真や貝殻など)は避け、
一般的なファミリーレストランふうに撮っていたように思う。
やはり画面の印象より、ずっとこぢんまりしている。
どのロケ地でも、だいたいイメージしていたものの半分程度という感じ。

ドリンクデザート付きのアマルフィコースランチをいただいたが、
パンもパスタもデザートもたっぷりあって、お腹いっぱいになった。

<深沢中学校北側の道>
次に向かうのは、駿輔に問い詰められてすっかりおびえてしまった継美が、
レストラン外に逃れて、走って逃げる場面のロケ地。

・第4話ロケ地044→深川中学(世田谷区新町1-26-29)北側の道

最寄駅としては用賀よりも桜新町に近いかと思うが、一応歩ける距離。
店前の用賀中町通りを首都高速道路のほうに歩き、玉川通りを渡る。
玉川通りは大きな車道だし、ここ沿いに歩くと疲れそうなので、
一本入った通りを左折し、道なりにだいたいまっすぐ進む。
途中、区立桜町小学校だの、幼稚園などもあり。

桜並木となっている通りを二本ばかり横切ってゆく。
水生の花が咲く小さい水路なども風情あり。
時折古いお宅も目に付く、落ち着いた感じの良い町並み。
ひたすらまっすぐではなく、時に左折右折しなければならないけれど、
玉川通りに平行して新町方向に進むという進行方向は変わらない。

10分あまりも歩けば、区立深沢中学校に隣接する道。少し上り坂。
上ってゆくと、左手に見える塀に見覚えがある。
継美ちゃんが全力疾走して下ってくる場面に見えていたところ。
彼女はそこで右折し、右手に緑が見える道を走り続けようとするが、
向こうから自転車に乗った警官がやってくるのを見て踵を返し、
再び同じ坂を下り始める。
直前に駿輔から「おまわりさんにつかまっちゃうよ」と脅されたせいだ。
坂を下り終わって左折したところで、葉菜さんが声をかけてきて、
彼女にしがみついて泣く。

この一連の走りが撮影されたのは、すべて新町一丁目の道。
動きに沿って、道の四箇所を撮影してみた。

<用賀三条通り>
来た道をもどって、振り出しの用賀駅のほうへ。
今度は逆方向の砧公園への道をたどる。
公園内の世田谷美術館には、何度か行ったことがあるが、
用賀駅からそこまでは、「いらかみち」と名付けられた遊歩道があって、
矢印通りに進んでいくと、並木道の緑がまぶしい用賀三条通りに至る。
http://kinutakoen.com/access.html

・第4話ロケ地048→用賀三条通り(世田谷区上用賀五丁目)

ここでは藤子と芽衣が、病院帰りに会話しながら歩く場面が撮影された。
芽衣はお腹の子どもを処分する気で、硬い表情。
藤子はそうさせたくなくて、止めようとするのだが…

ほんの短い場面ながら、歩む二人の左右から大きく枝を伸ばし、
緑のトンネルのようになっている楓のあかるい色が印象的で、
会話の内容の辛さが少し中和されるような気がする。

この道は道の脇に彫刻などのオブジェもあり、
名前通り甍(いらか)を使ったユニークな作品なども見られるし、
ちょっと腰掛けられるような椅子席もあって感じが良い。
この三条通りのあたりは、フェンスの向こうに畑もあってのどかな雰囲気。
気持ちの良い遊歩道だと思う。

<砧公園>
この通りを抜けると、交通量の多い環八通りに出る。
通りの向こうには広大な砧公園。左手には東名高速道路も見える。
大きな環八通りは渡り辛いので、致し方なく交差点近くの歩道橋を利用。
歩道橋を下りてすぐ、砧公園の端っこから中に入った。
砧公園はとても大きな敷地で、391,777.35平方メートルもあるという。
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/map004.html

何故正門からではなく、この端から入ったかというと、
競技場のフェンスを囲むような、この林のあたりが、
ひょっとしてロケ地だったのではないかと思う場面があったから。

・第4話ロケ地046→奈緒と葉菜が審査の後に話していた公園

ロケ地ガイドによれば、この場所はまだ不明のまま。
だから確証は何もないのだけれど、以前来た時の印象で、
木の感じ、全体の木陰の感じが似ているように思ったので。
この場面の最初では、画面奥の大きな木の下のベンチに奈緒と葉菜が座り、
画面手前で継美が花を摘んで二人に渡しに行く。

座っているベンチは背もたれのない簡単な縁台のようなかたちだし、
撮影時にだけ置かれた小道具かもしれない。
継美の摘む花も同様に植えこまれたものだとすると、
必ずしもメインの公園として扱われてはいない場所なのかも、
と推測して検証してみたのだが、やはり特定出来なかった。
カーブした通路と、縁石の感じがかなり似ている場所もあったのだけれど、
もしかしたら全然的外れかもしれない。
現場検証の刑事さんじゃあるまいし、と自分で自分にちょっと苦笑。

さすがに足がくたびれてきたし、持ってきた水筒の麦茶も底をついたので、
公園内の売店で冷たい飲み物を購入し、あずまやでちょっと休憩。
林のほうから良い風が吹いてきて気持ち良い。
広い公園のあちこちから、太鼓だのサックスだの、楽器の音も聞えてくる。
前日降った激しい雨で窪みに出来た水たまりで遊ぶ子どもたちの声。
ついついのんびりおしゃべりしていたら、いつの間にやら5時近くになっていた。
これはしたり!

<岡本経由で多摩川へ>
普通ならここらで家路につくところだろうが、実はまだ先がある。
しかも歩く距離としては、今までよりずっと長いのだ。
いささかのんびりしすぎてしまった。
これから向かうのは多摩川の河原。
それも出来得るならば、かなり離れた二箇所両方を押さえておきたい。

第3話に出てくる、奈緒の少女時代の回想の印象的な場面は、
二子玉川駅のあたりをはさんで、西側と東側の、
同じくらい離れた場所で撮影されている。
宇奈根一丁目と野毛一丁目。めざすはその二箇所。

駅に戻って乗り直すより、砧公園の反対側の端のほうから、
そのまま河川敷のほうへずんずん下っていこうという心積もりで、
砧公園に隣接する区立大蔵運動公園のところから、
東名高速の上を跨ぐグランド橋を通り、岡本の方に進んで行った。
このあたりも未知の場所だが、静かで落ち着いた佇まい。

右手を見ると、急勾配で滝のように下る坂が多いが、
自動車教習所が近くにあるらしく、
坂を上り下りして巡ってゆく教習車が目に付く。
坂道の練習にはちょうど良いのかもしれないけれど大変そう。
かと思えばところどころ畑があって、立派なトマトや枝豆も見える。

途中から下り坂となり、左折して水路沿いに行くと岡本公園民家園。
その門のところで右折して、多摩堤通りを渡り、
ずんずん進んでゆくと、まず野川に出会う。
少し左手にすすみ、吉沢橋という橋を渡って、左手のほうに入ってゆくと、
ようやく青々と草が揺れる土手が見えてきた。

<多摩川の河原>
六郷土手のあたりや、柴又の矢切の渡しあたりを歩いたこともあるけれど、
土手の道というのは、土があって草が自由に生えているのが懐かしく、
広々と風景が広がっていて気持ちが良い。
夕方の風がさやさやと草を揺らして吹きわたる。

河川敷はたいそう広く、運動をしているひとたちもいて、
実際の川べりに近付くまでにだいぶ時間がかかったが、
車道を行くのではなく、こうした景色のなかだと全然苦にならない。
多摩川は東京と神奈川との境目で、向こう岸はもう神奈川県となる。

もう完全に夕暮れの景色となり、遠く鉄塔に夕陽がかかる。
かつて奈緒と母親が歩いていた河原というのは、このあたりだろう。
川向うの景色も、そう突出して高いビルなどは見当たらず、
30年前の風景としても不自然ではない。
向こう岸にセメント工場のような建物があるところで、写真を撮ってみた。

・第3話ロケ地039→多摩川沿いの遊歩道(世田谷区宇奈根一丁目)

夕景が撮れたのは良かったけれど、次の場所にまで辿りつけるかは、
沈むお陽さまとどちらが先かという状況。
とにかくだいたいこのあたりだという場所までは行ってみようかと、
ひたすらに川辺を歩いた。前日の大雨のせいか水量は多い。
河原にも水たまりの名残。こういうのを見るのも久しぶり。
のどかな景色のなかで見えて来る二子玉川駅周辺の高いビルだけが
書割のようで、現実味が感じられない。

川のそばには釣りをするひと、遊ぶ人、ただぼんやりしている人など、
三々五々、勝手にしているひとたちがぽつんぽつんと居る。
子ども時代に帰ったような気分で水辺をたどっていると、思わぬ事態。
行く手の道が水に呑まれている!
おそらく普段だったらここまで水はないのだろうが、
これも前日の雨の影響か。戻るには遠すぎる場所。

それほど深くはなさそうだったので、昔の川越えよろしく、
靴を手に持ち荷物と裾に気をつけながら流れを渡るはめになった。
ぬるりとした石の感触を足で確かめるのもずいぶん久しぶり。
こんなことまですることになるとは。世田谷区大冒険の旅。

土手のあたりは色々整備中らしく、いろんな進行止めがあって苦労したが、
最終的にはバスの徹多摩堤通りすぐ脇の細い土手道をたどって野毛方面へ。
行く手に第三京浜道路の一部である、横っ腹が赤い多摩川橋が見える。
その向こうのほうには、かなり先まで橋は見当たらない。
もう本当に夕闇がせまってきて心細くなってきたが、
その多摩川橋をくぐったところで、あ!と思った。
土手側に近く、土手に平行してかかっている小さな橋がそれではないのか。

・第3話ロケ地038→世田谷区野毛一丁目の橋

回想のなかで、奈緒が母親と渡る橋は、黒っぽく細い桟がたくさんあった。
つい川の両岸を結ぶ長い橋ばかりを探していたけれど、
思い返してみれば、そんなに長い橋ではなかったし、
支流のような小さい流れの上にかかったものだのだろう。

と、その時はこれだ!と思って帰ったのだが、
あとでよくよく地図と見比べてみると、
私が見たのは多摩堤通りのバス停「野毛桜堤」付近の橋で、
野毛一丁目ではなく二丁目だった。
そばにあったのは下野毛排水樋管。
実際の撮影地はもう少し先の、玉堤に近い似たような橋だったらしい。
今度は東急東横線の、多摩川駅のほうから歩いて確認してみようと思う。

(追記)
多摩川駅から歩き直したところ、ようやく実物が見つかった。
多摩堤通りの「玉堤小学校」バス停あたりから見降ろせばすぐ分る。
こちらの橋の方が、さきに見た橋よりも長い。
桟のほうは細めで、外側に向かって少し湾曲している。
橋の名前は記されていない(多摩川橋寄りのもうひとつの橋も同様)。
この橋のそばにも水門あり。
「玉川排水樋管」と記されていて、排水の調整をするためのものか。

歩いて見ると、多摩川駅からは結構遠く、
やはり二子玉川駅からのほうが近いようだ。
田園都市線の二子玉川駅と東急東横線の多摩川駅間は、
東急バスの「玉11」系で結ばれていて、
「玉堤小学校」バス停で降りればすぐ。

時間に余裕があれば、土手道をのんびり歩くほうが楽しい。
私はまた仕事帰りに確認しに行ったので、
夕暮れ時に羽黒とんぼがゆるやかにはたはたと飛び交ったり、
びっしりと生い茂った竹の藪が、
川辺に向かってトンネルになったりしているのを見て、
かわたれ時の妖しさが鏡花の世界に連なるように感じた。
水辺にはさまざまな気配がたちのぼっている。

*写真は左から順に
・マルデナポリ調理場寄りのソファ席
・深川中学校北側の道
・宇奈根一丁目あたりの多摩川河原
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