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2010年06月12日01:14

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「あめふりくまのこ」の作詞者

涙なしには見られなかった『Mother』第9話。
脚本の台詞にも、周到な伏線にも、
びしっと気合いの入った演出にも改めてうなるばかり。

「ああ天気雨、きつねの嫁入り」
「お日様が照ってるのに雨降ってる時は、
 狐が結婚式してるの」

昔話をきかせるような、うっかりさんのおだやかな声と
愛らしい継美ちゃんの声で歌われる「あめふりくまのこ」が、
奈緒の必死の逃走場面にかぶさるのは、なんとも言えない効果。
見返して、冒頭に近い場面で、
継美ちゃんがうっかりさんと嬉しげに手をつないで
橋(ゆずり橋またも登場!)を渡る場面で、
すでに歌われていることに改めて気付いた。

♪ おやまに あめがふりました
  あとから あとから ふってきて
  ちょろちょろ おがわができました

という「あめふりくまのこ」はなじみ深い童謡。
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html
→あめふりくまのこ
詞はすべてひらがな。
1961年(昭和36年)に作詞され、
1962年(昭和37年)、NHK『おかあさんといっしょ』の
前身番組である『うたのえほん』で放送されたとのこと。
光村図書の小学校国語教科書に掲載されたりして、
広く親しまれてきたらしい。
私自身も小さい頃から聴き覚えていて、とてもなつかしい。

作曲者の湯山昭さんは、
合唱曲(『コタンの歌』など)もいろいろ手掛けられていて、
もと合唱部員としてお名前はよく知っていたのだが、
作詞の鶴見正夫さんのことは存じ上げず、
今回ちょっと調べてみてびっくりしてしまった。
旧村上藩の士族のお生まれで、生まれてすぐお父様とは死別。
そしてお母様は彼を置いて再婚なさったため、
幼い頃に生き別れとなってしまったという経歴は、
否応なしに『Mother』を連想させられてしまう。 

「母よ わかれたひとよ」と呼びかけている
『母に』という詩は切ない。
その一部の引用。

------------------------------
なにしろ ぼくはおさなくて
おぼえているのはたったひとつ
わけもわからず 悲しくなって
あたりいちめん そらおそろしくて
小さな心はふるえていた

  あなたは 何もいわなかった
  足ばやに ぼくから去った
------------------------------

幼いこころに焼きついた思いは、生涯忘れられないだろう。
母に置き去りにされた奈緒。
そして今また継美も。
本当に細かい細部までこころに響いて、
いまだ震えやまない。

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