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2024年03月23日17:00

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「パスト ライブス/再会」〜時は流れてめぐり逢い

本年度アカデミー賞の作品賞・脚本賞にノミネート。12歳ノラ一家はソウルからニューヨークに移住。彼女がほのかな恋心を抱いていた同い年のヘソンとは24歳のときオンラインを通じて再会。そして36歳、ノラ(グレタ・リー)が結婚したと知りながらヘソン(ユ・テオ)はニューヨークに旅立つ。監督はこれが長編第一作のセリーヌ・ソン。

ほとんど韓国映画と言っていい作品全体の空気感。先入観と言われればそれまでだけど、ニューヨークの街並みはこれまでスクリーンを通して何度も観てきた大都会とどこか微妙に違っている。その違いとは光と影の匂いとでも表現すればいいか。そしておりおりに挟まれるソウルの街並み、その対比も味わいのひとつと言っていい。

ふたりの12・24・36歳時とちょうど12年刻みに物語は進む。よくある時を経た再会譚とは違い、観る側の多くがSNS普及期に経験しているだろう、オンラインによるひさびさの再会を挟むことによって、物語にリアリティを持たせている、全体的にはあまり起伏がない展開が続くせいか、これで脚本賞なのかという見解もあるに違いない。

ノラの結婚相手アーサー(ジョン・マガロ)は米国人作家。終盤に進んでニューヨークを訪れたヘソンとのあいだに異文化衝突みたいなものが起きるのかと期待したが…。ごくごくシンプルなセリフのやりとりから、韓国人に特有と思える時の流れに対する感覚あるいは概念が味わえて興味深かかった。(TOHOシネマズ梅田先行上映にて観賞)

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