086『82年生まれ、キム・ジヨン』★5.
子育てや伴侶の生き方に全く気を遣う事ができない夫や、そんな息子がかわいくて仕方のない姑や、男尊女卑を男の生き方だと粋がるクソ男どもに見せてあげたい作品だった。
ただ、そんな連中は得てして映画も見ずに、即座に高いびき。
そういえば今日のTOHOにも、オープニング早々からいびきを掻くクソおやじ一人。
ただこれは、長過ぎる予告編を流すno more 映画泥棒たちにも責任はあるのだろう。
お疲れのクソおやじ。家でおやすみ
男性のひとことひとことが、それがたとえ気を遣った言葉(当社比)あろうとも傷をつける。
痴漢被害に遭った娘に、
「スカートの裾が短いからだ。他人に笑顔を見せるな
」と断罪する昭和の父。
イクメンという言葉が世間に通じようになったのはプラス。なるほど、新人パパ教室に、或いは新人ババ教育にこの映画を流せば、激務の主婦業からのメッセージは伝わるだろう。
コーティング(Coating)
人はどれだけのコートを持ち増やしていくかで、精神的な強さが育っていくという。
ここでいうコートとは人間の幅。たとえて趣味や興味、或いは探求心。
クソコロナという魔物により、多くの人々が心の安定を乱しリズムが崩れていった。
単視眼的に仕事をしていた猛烈サラリーマンは、期せずして生まれた余暇を上手に使うことができず、周囲に不協和音を鳴らし個としてのレゾンデートルを喪っていく。
沈んだ時に読書や音楽鑑賞や散歩、その他、ありとあらゆる手段で気持ちを落ち着ける《コート》をどれだけ持っているだろうか。これが心理学的コーティング。
美しくやつれたジヨンも、青いコートが再生の切っ掛けだった。
残念ながら、そのコートはあっさりと姑の一撃で脱ぎ捨ててしまったが。
一度しかない人生。
我慢して生きる必要など何もない、という教訓をジヨンは訴えた。美しい。
082『浅田家!』★4.
片や優等生な両親・兄を持つ特異なカメラマン一家のほぼリアルストーリー。
タトゥシールはもとより、刺青の一切が嫌いなおいらは、息子が倶利伽羅紋々を堂々と入れてるのに、明るく迎える両親に首を傾げていた。
本来はもっとゆったりした気分で鑑賞するべきだったのに、この直前に『異端の鳥』を観てしまったあとなので、心持ちはどんよりモノクロモード。
今日の日記3本で、圧倒的に一番優しい映画。
080『望み』★3.
どちらを選択しても地獄でしかないパラドックス。これを『望み』とタイトルするセンスに拍手。
ディテールが少々強引で、盛り上がりもなく冗長。感動をラスト一発に賭けた点が減点材料。
娘さんしか育てた記憶がないものだから、息子さんを育てる苦労が痛いほど沁みる。
順風満帆な設計士さんが、あっという間に奈落の底へと落とされる。
そうなる前に、マスコミのメディアスクラムなんて、自家用車で一気に跳ね飛ばしてしまえばいいのにね
■嫌われる「イクメン」という言葉、提唱者の1人がいま伝えたいこと 若い世代は「イクメン・ネイティブ」に
(ウィズニュース - 10月13日 07:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=6266212
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