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2018年12月16日20:25

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2018年の3冊

【小説】
〈1位〉『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド
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〈2位〉『逃亡派』オルガ・トカルチュク
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〈3位〉『オープン・シティ』テジュ・コールフォトhttps://mixi.jp/view_item.pl?id=4295347

〈次点〉
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『ぼくの兄の場合』ウーヴェ・ティム
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【ノンフィクション その他】
〈1位〉「アメリカは食べる』東理夫
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〈2位〉『ウォークス、歩くことの精神史』レベッカ・ソルニット
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〈3位〉『蜂と蟻に刺されてみた − 痛さからわかった毒針昆虫のヒミツ』ジャスティン・O・シュミット
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〈次点〉フォト
『怒りはエナジー、ジョン・ライドン新自伝』
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《総評》
小説は・・・、やっぱり「ガイブン(翻訳文学)」ばかりの一年でした(苦笑)
日本の小説で印象に残ったのは皆さんもご存じ、芥川賞を獲った若竹千佐子さんの『おらおらでひとりいぐもいぐも』くらいかな。
自分の好み、身贔屓と言えばそうなのだけど、ベストの3冊に共通するのは、歴史や社会を含めた世界に対する知的な批評性。それを溶きのばすように読み手の気持ちを捕まえて離さないフィクションとしての創造力の豊かさ。眼差しの広さ。
日本の小説に、挙げた3作のようなのがあるかな?と思うとちょっと・・・と思うのです。
もちろん『おらおらで〜』のような私的な、「 他人様の人生」に寄り添うのも小説の妙味。今年読んだガイブンで言えば『私の名前はルーシー・バートン』(エリザベス・ストラウド)や、『ノーラ・ウェブスター』(コルム・トビーン』のような作品がそうだ。きしくもこの2作、若竹さんと同じ年配女性の語りだし。

『アメリカは食べる』は、新刊でなく3年前に出された本で、700頁に及ぶ大著だけど、食を通して米国の土地も歴史も横断する旅と探求の記録として是非ともお薦めの一冊。毅然とした筆致もいい。
アメリカ文化論はたくさんの良書があるが、これもまた出色のものと言っていい。
『ウォークス〜』の膨大な知識量、その考察力。『蜂と蟻〜』のバイタリティ溢れる語り口から明かされる驚きに満ちた自然界。進化の奇跡。

野球/プロレス本に、今年はこれはというのはあまり無かったように思う。

新書ベストワンは、角幡唯介の『新・冒険論』なのを最後に付け加えておきます。『バッタを倒しにアフリカへ』(前野“ウルド”浩太郎)とどちらにしようか凄く迷ったけど。
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