こっちだってもうすぐ選挙だ

離脱派の心情に加担する気はさらさらないけれど、英国人の欧州各国にたいする優越感みたいなものは幾度となく感じてきた。かって栄華を極めた大英帝国に思いをはせると言えばカッコいいけど、ようするに“あいつらと一緒にせんといてくれ”というプライド。ビートルズやストーンズのメンバーたちと同じ世代あるいはそれより年上の英国人に顕著でしたけどね。

これって同じ島国の住民である日本人が、東アジア諸国にたいして抱く気持ちに似たものがあるのかなと、ときどき思ったりもしたこともあったけど、まあこれはそう簡単に同一視できるものでもないだろうし。（ちなみに英国人のアメリカ（国あるいはひと）にたいする優越感はもっとスゴかった。まるで彼らは我々英国人の“まがいもの”であるかのようなもの言いが多かった）

専門家でさえも結果はどう転ぶかわからないという、まもなく始まる英国国民投票。ベネディクト・カンパーバッチやジュード・ロウ、デヴィッド・ベッカムは残留派で、マイケル・ケインやロジャー・ダルトリーは離脱派、どちらかをはっきりと表明せず”Let It Be（なすがまま）か”と揶揄されていたポール・マッカートニーはその後態度をあきらかにしたのだろうか…。

遠くにいると、ついついこんな下世話なゴシップレベルのネタを楽しんでしまうけど、日本企業の欧州拠点はほとんど在ロンドンなどと聞くとけっして地球の裏側の話にあらず。結果がもたらす影響はジワジワと効いてくるもの、とりあえずはこちらにももうすぐやってくる選挙のことを考えよう。いつものことながら、こちらの著名人諸氏はあんまり態度をクリアにしないだろうけどね。