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2016年03月04日15:30

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「マネー・ショート 華麗なる大逆転」〜口八丁手八丁

アカデミー作品賞、ノミネート8作品のうちのひとつ。う〜ん、金融業界やその商品に詳しかったらたぶん10倍以上は楽しめたと思うんです。まあうすうす聞いてはいたけど、ここまで専門的な言葉が飛びかうとはなあ。登場人物がスゴイことをしでかしても、それがどれだけスゴイことか実感できないんですよね。とほうもない金額がそこで示されるとき以外は。

いや、映画のほうもそれはよくわかっていて、わざわざ金融とはほど遠い世界にいる登場人物に専門用語を解説させたり(それでも結局わからないけど)、過去の賢人たちの言葉を引用したり(日本人作家によるある一節も!)、まるでトレーダーが金融商品をセールスするときみたいに口八丁手八丁、テンポのいい編集もふくめて観る側をあきさせない工夫はしてあるのですが。

助演男優賞でノミネートされた孤独なトレーダー役クリスチャン・ベールより、USA版村上世彰というべきヘッジファンドのリーダーを演じたスティーブ・カレルに強烈な印象。昨年の「フォックスキャッチャー」に続き、観ているこちらがイラつく男を演じさせたらこのひとは最高です。ブラッド・ピットは(彼が製作側にも名を連ねたときによくあることですが)まあひやかしですね。

リーマンショック、それはごくごく“近過去”に起きた欲深い人間たちの愚行。日本人バンカーらしき人物との商談の場所となる、「BENIHANA」風レストランのシーンで店内に流れるのがJ-POPのある有名曲。曲タイトルそして歌詞の内容が、まるでこの作品で描かれた世界を象徴しているかのよう、この確信犯ぶりには思わずニヤッとしてしまいました。
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