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2015年11月21日14:10

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早すぎる千秋楽

ものごころがついてしばらくしたあたり、初めて大相撲の世界に興味を持ったころに土俵の王者として君臨していた横綱を、史上最強の力士としていつまでも信じてそのまま大人になるのは誰しも同じこと。私の周りではそれが北の湖だというひとが多かった。まあ私の場合は、大相撲に関してひとより早熟だったので、それは大鵬だと信じていままで年を重ねてきたのだけれど。

好角家はよく夢想する。もし歴代の大横綱が全盛期のパワーでぶつかり合ったら、最後に勝つのは誰だろうかと。とりあえずリアルタイムで観ているに力士に限ると時代順に大鵬・北の湖・千代の富士・貴乃花。朝青龍と白鵬をそこにくわえてもいいかもしれない。そして一発勝負のトーナメント形式であれば、まちがいなく勝ち残るのは北の湖だと思う。

立ち合い一発のぶちかましから、相手力士を一気に土俵際まで持っていきそのまま押し出してしまう一瞬のパワーは、他のどの大横綱より抜きん出ているのでは。大鵬を追いかけ、追い抜いて達成したいくつかの記録も、ほとんど貴乃花や白鵬に抜かれてしまい、ありふれた言いかただけど文字通りその一瞬のパワーが“記憶に残る”横綱となってしまった。

かって土俵を賑わせた力士が天に召されたとき、いつもそこに“早すぎる”という形容を付けなくてはならないのが悲しい。北の湖だけはいつまでも頑強だと思っていたからなおさらだ。あの世では、おそらくまだ入り口のあたりで、大鵬が初代貴ノ花が魁傑が彼を待っている。大相撲天国場所は好取組だらけだ。謹んでご冥福をお祈りします。
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