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2014年12月22日01:52

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迷子の言い訳(その3)

 道には迷うが頭がいい人もいる。そんなことを信じる人は愚かである。道に迷うぐらいだから頭も悪いに決まっている。そのことは筆者が証明している。迷子になる筆者の頭が悪いのだから、迷子になるような人は皆、頭が悪いに決まっている。臨床例などひとつあれば十分なのだ。二つも三つも用意して並べているようでは立派な頭の悪い人にはなれやしない。
 さて、道に迷う人は何がもっとも苦手かというと地図を見ることなのだ。地図を見るのが苦手だといっても、地図に書いてある情報の意味が分からないというほどではないのだ。その程度のことは分かる。たいていの地図が北を上にしているということも知っている。その地図がたとえ銀河系を行く宇宙船が利用している地図だったとしても、当然、地図は上を北にしているのだ。このぐらい正確な知識があるのだから頭は悪くないのでは、と思った人もいることだろう。その通りなのだ。しかし、地図にある情報を知っていても地図を見ることが出来るというものではないのだ。
 何故なら、迷子になるような人は、地図というものを信用していないからなのだ。
 たとえば、自分の立つ位置を地図で確認すると学校の横になっていたとしよう。しかし、実際には学校ではなく公園の横に自分は立っていたとしたら、どう考えるだろうか。普通は自分が正しい場所に立っていないと考えるだろうが筆者は違う。ああ、ここは昔学校だったのがつぶれて、その跡地を公園として利用しているのか、子供の減少はそこまで深刻なのだ、これは何か考えなければいけない。政府は何をしているのだ。少子化対策はどうなっているのだ、と、そう考えるのだ。
 少子化対策について考えながら、しばらく歩くので、学校も公園も見失い、目印のないところで地図を開いて途方に暮れるのである。そして、思うのだ。この地図は古すぎる。見れば三年前に発売されている。三年後には地球が滅びていた可能性だってあったはずなのに、地図はそれを考慮出来ていない。
 そうして筆者は地図を片手に道に迷うのである。
 さて、ここまで書いて思ったのだが、前回は、性に迷ったことと道に迷ったことを二重に見せることでお洒落なオチにしようとして失敗したわけだが、今回は、どうまとめようとしていたのかさえ覚えていないということに、今、気が付いたのだ。
 ようするに、セックスもSMも信頼がたいせつなので、その信頼がいっさい出来ない筆者には、人としての資格がない、と、そんなことを書きたかったわけではない。これだから書けないというのは困ったものだ。
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