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2020年07月08日17:00

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「のぼる小寺さん」〜これが令和の青春模様

ある地方都市の高校、放課後の部活@体育館。卓球部に所属する近藤(伊藤健太郎)は、すぐ近くでボルダリングの練習にはげむクライミング部の小寺さん(工藤遥)が気になって仕方ない。彼女とはクラスメートなのにほとんどマトモにしゃべったことがなく、なんとか距離を縮めたいと思うのだが…。人気コミックの映画化、監督は古厩智之。

なんといっても小寺さんのみずみずしさが最大の魅力。その天然ぶりが醸しだす独特の空気感とボルダリングに真摯に向き合う後ろ姿で、ヘタレそうになっているクラスメートたち〜近藤、彼の恋敵、オタク女子、不登校女子〜を前向きにさせていく。演じる工藤遥20歳はかってモーニング娘。に11歳で加入した子、といっても誰も憶えてないか。

そこには熱血も根性もいっさい存在しない、のんびりゆったりとしたスポーツ青春群像。ボルダリングに焦点を当てるも、マイナースポーツをテーマにしたこれまでの作品のように、競技に関するウンチクもほとんど語られない。そしてスポーツもの必須の展開、競技大会(試合)がクライマックスに用意されているが、ごくあっさりと収束してしまう。

後半ではキーワードとなる、ある励ましの掛け声(我々が学生のときからあり)がちょっと気はずかしいのと、クラスメートかつ席も近いのにまともにアプローチできないのかイマドキの高校生は、などとツッコミたくなるけれど、このユルさこそが令和の時代、新たなスポーツ青春映画の傑作誕生と断言してもいいと思います。


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