ふたつの「若草物語」

　「ストーリー・オブ・マイライフ　私の若草物語」（ヒドい邦題！）の公開が正式に決まったそうで、まずはめでたし。
　昨日BSプレミアムでマーヴィン・ルロイ版「若草物語」を観たばかりなので、嬉しさも倍増です。「レディ・バード」のグレタ・カーヴィグ監督がどんな作品に仕立て上げてるのか、実に楽しみでありますな。
　さて、旧「若草物語」ですが、いやー、これは素晴らしい！
　カラーではなく「総天然色」という言葉を使いたくなるほどの色彩設計の美しさ、愁嘆場をわざと省いた控えめな演出、まるでミュージカルのような流麗な音楽の挿入のしかた等、どれをとっても一級品です。
　そして何よりも、次女ジョーを演じたジューン・アリスンの魅力！　いやもう、本当に本作の彼女は素敵なのですよ。
　もちろんジャネット・リーもエリザベス・テイラーもマーガレット・オブライエンもいいですが、やはり何と言ってもジューン・アリスンなんですね、最高なのは。
　「女性」という属性に押し込められるのを拒否し、常に言いたい事を言い、したい事をしていたいと願うジョーを時に快活に、時にはかなげに演じるアリスンは本当に魅力的。
　ところで、驚いたり感心したりした時に彼女が放つ「クリストファー・コロンブス！」（字幕では「おったまげた」になってました）って、どんな意味があるんでしたっけねえ。だいぶ前に川本三郎氏が何かの本に書いてくださってたと思うのですが。
　https://www.storyofmylife.jp/