…と、桑田佳祐も新曲で歌っているように、EDM(Electric Dance Music)というのはどうもわからん。ディスコやテクノやハウスとどう違うんや、それらも全部エレクトリック・ダンス・ミュージックやんか、などとほざいているところに“EDMに賭けた青春”などと謳う映画が届いた。昨年観た「ストレイト・アウタ・コンプトン」でヒップホップをかじったように、この作品で何かが解るかも…。
カリフォルニアの青い空、アルコールとドラッグとオンナに溺れる若いニーチャンたち…。肝心の音楽制作(といってもPC一台でOKなのがEDMだけど)よりそちらのハシャギぶりばかりに目がいってしまった。おそらくEDM世代にとっては、劇中ふんだんに流れるその手の楽曲、有名DJたちのカメオ出演など、いたるところにツッコミを入れて楽しめるようにできているのだろう。
音楽映画だというのにどうも話のテンポが悪く、最終着地点に向かって一直線に進むというよりは、ちょっと迷走ぎみのストーリー展開。せっかく素晴らしいラストシーンが用意されていたのに、そこにたどりつくまでのプロセスのせいで感動が半減してしまったような気がする。かと言って、96分と短い本編にあれもこれも詰め込みすぎたという印象はないんだけれど。
ウマい寿司屋のことでケンカになるニーチャンたちより、音楽をクリエイトしていく過程をもうちょっとていねいに描いてほしかったと感じるのは我々世代のワガママな思いだろうか。唯一こちらがニヤリとしたのはシンセを説明するときのくだりで、デヴィッド・ボウイのある曲が引用されたとき。ちなみにこの作品タイトル、ちょっとクサいけど原題もまったく同じです。
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