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2015年02月13日16:30

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ホドラー展@兵庫県立美術館

ひとりの画家の作風というか画風が年月とともに変化していくのは、ごくごくあたりまえのこと。我々はそこから画家自身の心象や環境そして時代背景を読み取るわけですね。今回の主人公ホドラーの場合、それが極めて顕著でありました。フェルディナント・ホドラー、19世紀末から20世紀初頭、スイスの象徴主義を代表する画家。

シロウトの発想だけど、スイス出身と聞くと風景画の素材には恵まれているなよなあ、なんて思ったりします。そう、ホドラーの場合とりわけ風景画において画風の変化が際立っておりました。山の色・空の色・湖の色、すべて極端に違っています。あと年代をおいて3通りの自画像があるのですが、彼自身の風貌の変化は別にしても、やっぱり画風が異なるんですよね。

ところでこのホドラーの表現を形容するさいに引用される美術用語が、1980年代に人気を博したあるイギリスのバンド名の由来と知ってビックリ。いままでそれを知らなかったこと(2語を組み合わせた造語だと思っていた)を恥じるとともに、この知性あふれるバンドこその命名だなあと思った次第。案外今回の鑑賞における最大の収穫はこの件だったりして。

常設展示室では「阪神・淡路大震災から20年」という被災地・神戸の美術館ならではの展示もあり。震災をテーマにした現代作家の美術作品だけでなく、震災で犠牲となった阪神間在住画家の在りし日の作品、そして20年前のあの日には王子公園近くに居を構えていたこの美術館の震災前後の貴重な資料…。こちらも目が離せません。
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