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2026年10月14日22:23

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『柳生一族の陰謀』

『柳生一族の陰謀』(78)監督:深作欣二
二代将軍・秀忠が急死した。次の将軍に家光(松方弘樹)を推す柳生但馬守(萬屋錦之介)と忠長(西郷輝彦)を推す派閥が暗闘を繰り広げる。

封切り当時劇場で見た。半世紀ぶりに見直して、こんなに面白い映画だったのかと感心した。時代劇を大量に摂取して楽しみ方が分かったせいか。12年ぶりの東映時代劇とあって、豪華絢爛の大作である。
柳生のライバル小笠原に丹波哲郎。柳生十兵衛(千葉真一)の妹・茜は志穂美悦子。これ以上ないキャスティングだ。戦闘の迫力は言うまでもない。
徳川消耗を願う陰険な京都の公家は成田三樹夫が演じる。オカマ的な所作で、実は凄腕の剣客という怪物じみたキャラクターは他の作品には見られないユニークさだ。
クライマックスは双方が京都に詔書を貰いに行く。柳生の命令で根来衆に煽動された浪人集団を、家光側が皆殺しにする。で、利用された根来も但馬守に証拠隠滅のため消される。血みどろの陰謀劇が画面いっぱいに展開する。さすがは時代劇の老舗だけのことはある。ラストシーンは衝撃的だ。勝利目前の但馬が家光の生首を見せられ、半狂乱になって「これは夢でござる」とわめき立てる。

歴史映画ではなく伝奇時代劇だから、史実を参照してはならない。将軍候補が二人とも死んでどうするとか、烏丸少将の王政復古発言は二百年早いとか、出雲の阿国(大原麗子)てこの時代の人か?とか、突っ込み所は多いが、承知の上で楽しむべきだろう。巨匠監督と名優たちの本気を見せてもらった。大満足の一本である。☆☆☆☆☆
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