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2026年10月04日20:03

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「語学の天才まで1億光年」

・語学の天才まで1億光年(親本2022 文庫2026)
著:高野秀行
親本で読んでいるが、加筆修正したらしいので再読した。筆者の本は全て読んでいる。現在の辺境ライター第一人者としての基盤を支えるのは、コミュ力つまり語学力である。85年から96年にかけて20代の筆者が必要に迫られて外国語学習に取り組む様子が描かれる。ネットもSNSも無かった時代は、情報は現地に行くまで分からなかった。不便で混沌としていても、未知ゆえに好奇心を刺激される面白い時代だった。筆者の足元にも及ばないが、私が世界中を旅した時期と一致しているので懐かしかった。

英語の授業が始まったとき、楽するため教科書の単語から頻度の高い物をピックアップしたという。そっちの方がしんどいだろ。発想が並みじゃないな。
怪獣探しのためコンゴ旅行を計画し、フランス語とリンガラ語を学ぶ。その後南米に行くためスペイン語を学び、タイ語を学んでチェンマイで日本語講師を勤める。唖然とするような行動力だ。語学談義がめっぽう面白い。コンゴの村における言語の三重構造やスペイン語の学びやすさに関する話題が興味深い。英語帝国主義に対する静かな怒りには、大いに賛同したい。「非英語国民とは英語で話せるのに、アメリカ人の英語は分からない」。私もそうだ。共通語として便利だが、単語がくっついたり消えたりする汚ないアメリカ英語は聞き取りにくい。これは大半の地球人にとって同じだと思う。
筆者は真の国際人でコミュ力お化けという、日本人には滅多にいないタイプの才人だ。海外滞在者や語学を学ぶ人は必読、そうでない人でも一読の価値はある。肩の凝らない良書だ。☆☆☆☆☆
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