濡れ髪シリーズはこれで終わり。
『濡れ髪喧嘩旅』(60)監督:森一生
第四作。本作から市川雷蔵の若殿設定は無くなる。下級武士・遠山金八郎(川崎敬三)は金山の調査に派遣される。侠客の伝次(市川雷蔵)と道連れになり、金採掘を巡る不正を暴く。
伝次はヤクザの出入りの助っ人料だけもらって逃走する。いつになく金に汚い人物である。奉公している妹を身請けしたいと言う事情があるのだが。金八郎も保身に熱心な小人物だ。本作の骨子は時代劇版のサラリーマン喜劇なのだ。
真面目な正義漢の話が続いたので、新鮮だった。旅芸人の一座と同行する。スリーキャッツが「黄色いさくらんぼ」を歌ってくれる。この子たちが元祖かな。改めて聴くとセクシーで可愛い歌だなあ。



『濡れ髪牡丹』(61)
五作目で最終作。女親分おもん(京マチ子)は知勇兼備の婿を探している。八八の瓢太郎(市川雷蔵)が試験に臨む。柔術・剣術・算盤と何でもござれの万能だが、おもんとの最終試験(木刀での立ち会い)に破れる。この二人のラブコメだ。
出来は普通かなあ。天才としか思えない瓢太郎は、日暮れから夜明けまで鍵のかかる個室に閉じ籠る。どんな秘密があるのかと思えば、最後まで明かされない。拍子抜けだ。



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