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2026年05月05日17:11

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『東海道非常警戒』『愛の星座』小畑絹子

新東宝の小畑絹子主演作を続ける。
『東海道非常警戒』(60)監督:山田達雄
雑誌記者・京子(小畑絹子)は、特ダネ目当てに山内刑事(宇津井健)に付きまとう。悪女でも性被害者でもない。珍しく明るい健全な役だ。
東山産業の令嬢が誘拐された。犯人グループの一人は兎唇で一人は吃音だ。世間の冷たさが犯行に走らせたことが想像できる。有りがちな話だが、今はまず許されない人物造形だ。京子の幼馴染み村井は、貧困家庭から東山産業の社長秘書に登り詰めた男だが、実は誘拐犯の一味だ。こちらの動きが犯人グループに筒抜けという嫌な緊迫感が盛り上がる。
当時最新のこだま号や盗難車で脱走を図る犯人と警察のチェイスが見所だ。最後まで気を抜けない。存分に楽しめた。☆☆☆☆

『愛の星座』(57)監督:中川順夫
主演の木崎伸子は、小畑絹子の別名だ。本格デビュー以前の名前らしい。
新東宝らしくない(笑)真っ直ぐな児童向け映画だ。小畑絹子は子供思いの熱心な教師を演じる。貧しくて学校に行けない小学生の力になる。母がニコヨンとか父がサンドイッチマンは良い方で、競輪狂いで働かない父親もいる。昭和の下町だなあ。匿名で学校に寄付してくれたのは、孫を失くした老人だった。貯めていた学費が他の子供の助けになるなら、星になった娘が喜んでくれると言う。いい話だ。先生による七夕伝説の解説も心に沁みる。☆☆☆

『母恋鳥』(58)監督:中川順夫
上記作品のおまけ。フィルムが完全ではなく、時々場面が飛ぶ。鑑賞には支障なし。小畑絹子は同じ名義で清純な女教師を演じる。母を失くした少年を元気づける。タイトルの意味は、カナリアの鳴き声が天国の母の呼び掛けだという解釈による。愛する人の死を星や小鳥に託して、自らを鼓舞する。昭和の美しい習慣だ。神様にすがるよりはずっといい。☆☆☆
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