『座頭市千両首』(64) 監督:池広一夫
第六作。冒頭に舞台劇のような演出がある。途中で昔テレビで見たことに気づいた。市が墓標の文字を指でなぞって読むシーンを覚えている。
本作の悪代官と十手持ちヤクザのコンビは、映画史上屈指の許せなさだ。代官に雇われた三人の浪人が、百姓たちが集めた上納金を強奪する。リーダーで鞭を巧みに使うサディスト野郎を若山富三郎が演じる。二度目の兄弟共演だが、以前とは別人だ。
市の友人である国定忠治が登場する。赤城山の場面は圧巻だ。御用提灯の列と一家の玉砕は、大量のエキストラを動員した豪華な見せ場だ。盛りだくさんなのは嬉しいが、本来は座頭市とは無関係な話である。
悪者は仲間割れと市の居合で全員死ぬ。娯楽作はこうでなくてはならない。ヒロインでは坪内ミキ子がボーイッシュな女馬子を演じていて可愛い。★★★★
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