『空間の鳥』
かつて自分が紳士だったころ、雨の横浜美術館。
神のような記憶力がブリヂストンに蘇える。
幾つもの美術館に出掛けて、幾つもの展覧会に出会う。
2024年4か月目にして、This year's Best Exhibition
『ブランクーシ 本質を象る』★6.
質の良い展覧会には、見るからに質の良い鑑賞客が集う。
これは必然。
一眼レフを抱えて作品に接写を試みる若い女性の姿の美しからずや。(←美しい)
ブランクーシとの出会いは、きっと箱根彫刻の森での『接吻』
まだ美術に疎かったころ。箱根で見た印象的な作品を、京橋のブリヂストン美術館で再会したはずだ。ブランクーシ=『接吻』という感覚が醸成されていた。
松たか子の頭部をモデルにしたと言われる『眠れるミューズ』も美しい。
横たわったタマゴ。
偶然にも、日曜美術館の追悼番組『舟越桂』を観ながら、この日記を叩いている。
絵画から入って、彫刻の粋まで美しさを感じられるようになっている。
こんな自分ごときでも、少しは成長しているのだろうか。
教授曰く「彫刻の世界はロダンからブランクーシに移り、その後、変化を見せていない」。
日本で開催される初めての大個展。
アーティゾンで行われるカルチャー講座のイベントは、申込開始瞬時で満席になってしまったと、先生が嘆いていた。
羨ましい人たちとの出会いがあった。
とても分かりやすくガイドをしている教授然とした若者を取り囲む5,6人の女子たち。
「美大生ですか?」と尋ねてみると、4月に新卒入社したばかりのデザイン系会社の社員研修だという。
「羨ましいほど、ステキな会社ですね」。
素直にそんな言葉を贈っていた
ブランクーシでない作品たち。
それがイサム・ノグチや豊福知徳であることを知っている。
テレビでは舟越桂が彫り上げたトラピスト修道院の聖母子像。
まるで、父の作彫した西坂に並ぶ26人に贈るかのようだ。
贅沢なほどのブランクーシを存分に味わって、階下に降りてのコレクション。
至れり尽くせりの世界。
昼食を忘れての3時間。
パリ帰りを懐かしむアートフルワールド。
何度、何十度と鑑賞しても同じ感動を得る名作たち。
喧騒のはずの銀座通りは、ここ京橋の美術館ならではの異空間。
松本竣介に心が動いたのも、実はアーティゾンのお陰。
夏に現れる「溝ハマリーヌ」!自ら溝に詰まっている犬に通行人もびっくり
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=7862051
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