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2024年04月17日16:37

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休みながら愚痴りながら、その4

 日本は太陽信仰の国だと言った人がいた。ずいぶんと明るい国民性のように感じられる。しかし、月の信仰が日本にないとも思えない。いや、むしろ筆者は日本は太陽信仰ではなく月信仰なのではないかとさえ思うのだ。
 日本には派手なお祭りが数多くある。その一方で深夜に行う静かなお祭りもある。ようするに、この国は明るさも暗さも楽しめる国だということなのかもしれない。
 さて、何の愚痴かと言うと、最近、その暗さが軽んじられるのはいいのが、暗さを嫌悪しはじめているように思えて、少し怖くなってきたということなのだ。
 明るい性格が好まれ、明るい音楽が好まれ、賑やかが求められ、健全であることが強要されているように思うのだ。
 暗い楽しみというものがある。暗い趣味というものがある。そもそも、お茶とかお華などという趣味は暗い。花は明るい色だが、それを一人で活けているのは暗い。ゲラゲラと大笑いしながら、嗜むものでは、お茶もお華もない。賑やかな太鼓の一方に暗い和楽器も数多くある。日本という国は暗く孤独であることを楽しめる文化を持つ国なのではないだろうか。
 これが日本固有のものかどうかは、筆者の知るところではないし、そんな民俗学とか文化人類学的な話を書きたいというわけでもない。
 ただ、アイドル雑誌を真似たようなエロ雑誌が売れていた一方で、常に文芸雑誌を真似たような暗いマニア雑誌があった、と、そのことを書きたかっただけなのだ。暗いからこそ、共感されないからこそ、異端という孤独だからこそ、だからこそ楽しかったエロというものがあった、と、書きたかったのだ。そして、居酒屋か文化サークルのような明るいエロだけが残りそうな現代の日本について愚痴をこぼしたかったのである。
 そこで「エロは異端の彼方に」と、そんな企画はどうだろうか、と、そう思ったのだが、さて、次の企画になるだろうか。
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