・人間の條件 監督:小林正樹
全六部、9時間40分の大作だ。二部づつ公開された。
第一部・純愛篇 第二部・激怒篇(1959)
二十代の仲代達矢が主役の梶に抜擢された。初主役がギネスものの大作なんて、この人くらいではないか。初々しい新妻は新珠三千代。
梶は満州の鉄鋼会社員だ。鉱山労働者の管理を命じられる。中国人労働者に対する非人道的な扱いに怒りを燃やすが、上層部は聞く耳を持たない。宿舎の周囲は電流の流れる鉄条網で囲まれているが、それでも脱走者が続出する。併設された女郎屋の娼婦と労働者の純愛や日本語を学んで手先として働く現地の青年など、劣悪な環境下の人間模様が描かれる。
梶が状況を改善しようと打つ手は、ことごとく失敗する。応援したくなる人物ではあるが、あまりにバカ正直に当たって砕けるので、見ていて疲れる。
目を背けたくなる場面が続く。当時の現地を知る監督だから、限りなく現実に近いと思われる。★★★★
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