鈴木慶一とのユニット”ヘイト船長とラヴ航海士”や、ムーンライダーズのイベントで「スカンピン」を歌う曾我部恵一には接したことがあるけれど、彼らのライブはまったくの初めて。楽曲も代表的なものしか知らず、取り急ぎ初期ベスト「Best Sky」を買いもとめる始末。直近のメンバー交代のいきさつもまったく知らなかった。
うれしいことに2ndステージは初期の曲中心。曾我部恵一のMCによると、これまでは1日2ステージが苦手でBBLは遠い存在、ところが京都・磔磔で経験した1日2ステージが妙に心地よく、今回の初見参につながったと。ただし1stと2ndではまったく別のセットリストにした…と、ここで場内おそらく熱心なファンから大きな拍手。
こちらこのところのビルボードは大人数ライブばかり続いていたから、メンバー3名そして楽器群も最小限に抑えたステージはやたらと広く感じた。そして音のほうも多くの3ピースバンドがそうであるように、ギター・ベース・ドラムスの響きがそれぞれくっきりと聴こえてきて、ムダをそぎ落とした爆音のうねりが実に気持ちいい。
歌詞の世界や言葉の選びかたから、新しい時代のフォークというイメージで出発した彼らだけど、その風貌や装い、さらにライティングの効果もあいまって、なにやら60年代後半のサイケデリックな匂い。ライブ最終盤、ステージ中央に3人が固まって激しいグルーヴを重ねる様は、まさにあのころのガレージロックそのものでありました。
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