次の企画について考えていたとき、そういえば、ラジオ製作の夢のことをすっかり忘れていた、と、そのことに気づいた。あのとき、どんなアイドルも年齢には勝てないけど、アイドルが最初から幽霊だったら永遠のアイドルでいられるんだよなあ、と、そう思ったのだった。そこで、日本三大アイドル幽霊にラジオDJをやってもらうというのがいいなあ、と、そう思ったのだった。そう思いながら、ちょっと怖くなって止めたのだった。
しかし、鹿鳴館がラジオ番組を作るという夢は忘れていなかった。筆者は一人で、何度かラジオのための録音を行っていたのだ。もはや、その録りためたデータもどこかになくしてしまった、が。
そこで、もう一度、ラジオ収録を行うのはどうだろうか。
とりあえず、最近は街ぶらがブームのようなので、最近というのはここ十年のことであるのは書くまでもない。十年前と昨日にはたいした差はないのだから。
街ぶら企画として、とりあえず、山手線一周はどうだろうか。スタートは巣鴨だろうか。そして、筆者が各駅をぶらぶらと散歩するわけだ。当然、そこにあった出版社や風俗店の話になるのだろう。とりあえず山手線であるかぎり、全駅に、何かはあった。山手線が終わったら、中央線や京浜東北線もいいかもしれない。京浜東北線は、さすがに全駅とは行かないので、思い出のある駅だけでいいかもしれない。実際に歩き、その様子と思い出話を録音し、それを文章にするのだ。
あるいは、もう少し丹念に、新宿だけで十二話というのでもいいかもしれない。さすがに十二話書ける駅は、新宿、池袋、渋谷、目黒、五反田、大塚、そして、横浜、錦糸町、小岩ぐらいだろうか。かなりありそうだ。
駅を実際にぶらつくわけだが、別に、今、そこに何があるかなんて関係ないので、駅ぶらでも街ぶらでもないことになる。喫茶店やレストランや居酒屋の話も書くつもりだが、今はすでにないものがほとんどだろう。そこで「過去ぶら闇散歩」と、そんなタイトルの企画でどうだろうか。
ログインしてコメントを確認・投稿する