
(左)今年3月に函館でやったミクコラボのポスター。なぜに函館?なぜ3月?いろいろ外した企画で、函館市限定グッズというのがファイルとスマフォバッテリーだけなので、とてもそのために帰国はできなかった。でもビジュアルは、なかなかいい。おっぱい。
(右)中国で歌う人工知能が開発されたそうだ。「手作業で歌わせるボカロはもう古い。私は一度聞けば自分で歌える」という挑発的な宣伝が、現地のボカロ(洛天依という売れっ子がいる)周辺から反発を買い、炎上したらしい。ミクさんもそろそろ人格と知能を持ってもいいかな、と思いました。
・どこからなりとも月にひとつの卵(74)作:マーガレット・セントクレア
原書刊行は74年だが、50年代に書かれた短編18篇を収録した本だ。長編「アルタイルから来たイルカ」はお気に入りのひとつだ。英語圏女性SF作家で数少ないひいき作家である。期待にたがわぬ傑作ぞろいだった。
表題作は、孤独な男が卵を孵化させる。中から現れたのは何か。
『街角の女神』女神は信仰の消滅と共に力を失い、死にかけている。男は彼女を養うため血を売って美酒を貢ぐのだが。
上記二篇に共通するのは、寂しい男と異界の存在が出会うことだ。既婚女性である作者が、やもめ男の魂が凍るような孤独を見事に描いているので感心する。
『預言の時代』核戦争後の世界では、科学が憎まれ迷信が復活していた。テレパシーと透視力を持つ少年は、祖父の手で生き神様として売り出される。長編にできそうな興味深いプロットだ。上質のジュブナイルのような味わい。
『乾いた神』未開の惑星で少女をレイプしたブライアンは、原住民の復讐から逃れるため神殿に隠れる。が、そこは聖地ではなく工場だったのだ。奇怪で過酷な運命が待っていた。レイプ犯に罰が下るのは当然だが、これはまあ何というか。SFでしかあり得ない。
『ポーリョー』なぜか見知らぬ美女が運転する車の助手席に乗っていた。彼女の正体は?
『愛他主義者』は、従順でサービス満点の未開人と主人気取りのゴロツキ地球人の話。
『上陸許可』姿を自由に変えられる異星人が地球で休暇を取る。
『深夜勤務』24時間営業のデパート(と書いてあるがドラッグストアだろう)には、奇妙な客ばかり訪れる。実は店にも秘密があるのだ。
この四篇はいかにも50年代らしいワンアイデア・ストーリーだ。短編の名手と謳われるSF作家は数多いが、作者の短編は辛辣さと相反する暖かな筆致で独特の風味がある。
『ラザロ』食肉工場を見学する。食用人造肉というアイデアは現在でも見かけるが、本作が元祖ではないだろうか。
全部面白い。ほとんど外れなし。なぜこの人が人気作家にならなかったのか、不思議だ。
傑作問題作が目白押しの50年代に活躍したのが不運だったのか。★★★★★
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