昨日まで、北アルプスの唐松岳から五竜岳までの縦走をしておりました。
知り合いや友人に山歩きの話をしていると、たまにこんなことを言われます。
「山は危険ってよくいうけど、大キレットや八峰キレットみたいな難所さえ行かなきゃ、そこそこ大丈夫でしょ?」
あのー、結論から言います。
危なくない山なんてありません。
今回はそれを思い知りました。
唐松岳と五竜岳の間にある「牛首」という岩場があります。
ガイドブック等では「鎖が張られているので安心」「しっかり掴まって歩けば問題ない」などと書かれていますが、とんでもないです。三点支持がしっかり身に付いてない人が迂闊に行くと、マジで滑落します。ところどころ岩が脆くなっている箇所もあり、掴みどころや足の置きどころを間違えたら、一巻の終わりです。
五竜岳の登頂もかなりの危険が伴います。
五竜山荘直上の道は、まあ歩きやすいですが、岩場に差し掛かったら、次々に危険箇所に出くわします。
鎖があるところはまだいいけれど、鎖のない急斜面も何箇所かあり、相当の緊張を強いられます。特に下りは、一歩間違えば数十メートル滑落。良くて重傷、悪ければ死。とても、気楽に登れるところではありません。
今回は天候が悪く、岩がかなり濡れていたので、何度も「ここで引き返そうか?」と思いましたね。
山は実際に自分で歩いてみなければ、わからない。ガイドブックや他人の体験談は飽くまで参考。
いやー、勉強になりましたわ。
あ、そうそう。天気は残念な感じでしたけど、その分、たくさんの花を楽しむことができましたよ。チングルマとイワカガミがいっしょに咲いてるところなんて、初めて見ました。
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