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2017年04月06日20:28

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ターザン『アトランティスの秘宝』『黄金の獅子』

早川のターザン・ブックスから。ランダムに読んできたけど、発表順に沿うほうが整理しやすいので、今後は巻数を付記する。ただしペルシダーシリーズに入ったのもあるし、中編三作を日本独自に合本したケースもあるので、あまり厳密ではない。どのみちターザンは途中から時系列が不明になるので、ほかのシリーズほど順番にこだわることはないのだが。

・ターザンとアトランティスの秘宝(1916)作:エドガー・ライス・バロウズ
第五作。経営する会社が傾いてしまったので、グレイストーク卿ことターザンは、なじみの古代都市オバルで黄金をパクることにした。ダイナミックな資金調達ですな。ベルギー軍から脱走した犯罪者ウェルペルはアラブ人強盗団と共に、オパルの宝を狙う。ウェルペルに騙されたターザンはともにオパルに向かうが、落石のため記憶を失ってしまう。

記憶を失って文明国の言語や習慣を忘れても、普段のターザンとさほど変わらない。もともとバロウズの主人公は、あまり頭を使わないし(笑)。
アトランティスの女司祭ラーが再登場し、「あなたを待ち続けていたの、まだ処女よ」「私を愛するか死ぬか、選びなさい」とツンデレぶりを発揮する。いいなあ、この子。突っ込みどころ満載ながら、オパルの黄金と宝石を巡って、アラブ盗賊団・エチオピア軍・ターザンの部下ワジリ族が死闘を繰り広げる展開は、文句なしに燃える。小心なウェルペルが姑息な動きをすることでストーリーが動くという構成も上手い。疾走するドラマに乗って、あっという間に読み終わった。
★★★★

・ターザンと黄金の獅子(1923)
第九作。五と九の間に番外短編集「密林物語」とジェーン救出の二部作「野獣王」「恐怖王」が入る。
秘境バル・ウルドンから戻ってくる途中で、ターザンは親のいない子ライオンを拾った。ターザンの訓練と愛情を受けて育ったライオンは、頼もしい相棒となる。
戦争(第一次大戦)で荒れ果てた農場を復興するため、ターザンはオパルの黄金を取りに行く。またかよ。もとグレイストーク家の女中がゴロツキを集めて黄金強奪を狙う。エステバンというスペイン人は、ターザンそっくりに化けている。有名人に扮したら計画が楽に進むと思ったのか。が、エステバンは一行を裏切って私欲をむき出し、事態を混乱させる。

アトランティスの住人は、男は猿人もどきで女は美女ぞろいだ。理由は、サル顔の女児と美少年が生まれたら殺してしまうからだそうな。ひ、ひどい。でもそこまでダイナミックだと、文句言う気になれない。オバルの内乱と女中一行の悪だくみという二つの要素が盛り込まれたストーリーは軽快かつスリリングだ。またもジェーンに貞操の危機が迫る。いつものことだ。
あまり斬新な要素はないのだが、途中でやめられない吸引力は相変わらず。ゴロツキたちが小物すぎて活躍できないのが、ちょっと不満かな。★★★★

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